株価指数先物【寄り前】 期末要因により狭いレンジでの推移に
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 40500 -210 (-0.51%)
TOPIX先物 2780.0 -12.5 (-0.44%)
シカゴ日経平均先物 40555 -155
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
22日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。NYダウは前日までの4日間で1000ドル超上昇し、4万ドルに接近していたこともあり、持ち高調整に伴う利益確定売りが優勢となった。ただし、エヌビディア<NVDA>が5営業日続伸で3%を超す上昇となるなど半導体株の一角が買われ、ナスダックは連日で過去最高値を更新した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、テクノロジー・ハード・機器が上昇した半面、耐久消費財・アパレル、各種金融、銀行が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比155円安の4万0555円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比80円安の4万0630円で始まり、その後のリバウンドで4万0750円とプラスに転じる場面も見られたが買いは続かず、米国市場の取引開始後には一時4万0440円まで売られた。売り一巡後は4万0500円~4万0600円辺りの狭いレンジで推移し、4万0500円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。日経225先物はボリンジャーバンドの+2σ(4万0710円)に上値を抑えられる形での推移が目立っており、目先的には+2σ水準が抵抗として意識されて短期的にショートが入りやすいと考えられる。
また、先週の日経225先物は連日の大幅な上昇により4万円の大台を突破し、3月7日高値の4万0340円を明確に上放れ、21日取引終了後のナイトセッションで一時4万0910円まで買われた。いったんは達成感が意識されやすく、+2σ水準を捉えたことで過熱感も警戒されてきそうである。そのため、いったんはロングポジションを圧縮する動きも入りやすいだろう。
ただし、22日の米国市場ではエヌビディアなど半導体株の一角が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が、日経平均型の下支えとなる可能性がある。今週は3月期末の配当権利落ちを迎え、配当落ち分を先物でヘッジを行う配当再投資の需給が発生するため、相対的にTOPIX型優位の展開が意識されやすい。ただし、その後は実質新年度相場入りとなるため、海外ファンドによる新規資金の流入が期待される。押し目待ち狙いのロングも入りやすく、狭いレンジでの相場展開になりそうだ。
そのため、オプション権利行使価格の4万0500円を中心とした、4万0375円から4万0750円のレンジを想定する。4万0500円辺りで底堅さがみられるようだと、+2σ突破を狙った4万0500円から4万0875円辺りのレンジになろう。
週末のVIX指数は13.06(前日は12.92)に上昇した。先週は米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後に下へのバイアスが強まり、支持線として意識されていた75日移動平均線を明確に下放れ、1月半ば以来の水準に低下した。今週も29日に2月の米個人所得、米個人消費支出(PCE)の発表が予定されているが、方向性としてはリスク選好からショートカバーが入りやすい需給状況とみておきたい。
なお、22日のNT倍率は先物中心限月で14.57倍(前日は14.60)に低下した。上向きで推移する25日線に上値を抑えられる形ながら、緩やかなリバウンドを見せている。期末要因から相対的にTOPIX型優位の展開により、今週のNT倍率は低下をみせてくる可能性が高そうだ。ただし、25日線を捉えてくる局面では、新年度入りを意識したNTロングに振れる展開もあるだろう。
株探ニュース