ディスコが大幅高で最高値街道を邁進、AI用半導体の後工程で存在感高め機関投資家の実需買い続く
ディスコ<6146>が大幅高、一時1910円高の5万6310円まで買われ連日の上場来高値更新と気を吐いている。きょうは半導体セクター全般買いが優勢だが、半導体製造装置の主力銘柄のなかでも足もと最高値圏を走っているのは同社株のみ。機関投資家とみられる実需買いが株価を押し上げている。半導体切断・研削・研磨など精密加工装置で世界トップシェアを誇り、売上高の9割近くを海外向けで占めるグローバル企業。生成AI市場の急拡大でAI用半導体の需要が急増し、GPU(画像処理半導体)を製造する米エヌビディア<NVDA>の業績を変貌させているが、このGPUの演算処理に際し膨大なデータを一時的に保存するメモリーが必須となっている。これを担うのがHBM(広帯域メモリー)で、同社はこのHBM向け加工装置で高水準の需要を獲得している。市場では「台湾の半導体受託生産最大手TSMC<TSM>がAI用半導体の後工程(先端パッケージ工程)の製造拠点を日本国内に設立する動きが一部で報じられており、その際に切断、ダイシング装置などで圧倒的商品競争力を有するディスコの存在が改めてクローズアップされている」(中堅証券アナリスト)という。