パラマウント、ジャンク級への格下げが逆にM&Aへの期待に=米国株個別
(NY時間15:12)(日本時間04:12)
パラマウント<PARA> 11.71(+0.34 +2.99%)
S&Pが本日、パラマウント<PARA>の格付けをジャンク級に引き下げた。このニュースを受けて同社株は急速に売られ、一時下げに転じる場面が見られたが、その後は逆に買いが膨らむ展開となっている。
S&Pは同社の長期格付けを従来のBBB-からBB+に引き下げた一方、見通しは従来の「ウォッチ・ネガティブ」から「安定的」に上方修正した。2025年以降も負債に占めるフリー営業キャッシュフロー(FOCF)の割合は10%未満、調整後レバレッジは3.5倍を超えると予想している。リニアメディアの減少加速や、競争的で確実性の低いストリーミング・モデルへの移行でクレジット指標が悪化している点も理由として挙げている。
一方、アナリストからは、今回の格下げでM&Aが活発化する可能性が指摘されている。「格下げで買収が容易になる可能性があるほか、負債による支配権変更(CoC)が無効になった現在、同社の全部または一部に興味を持つ投資家が現れる可能性が高くなった」と指摘した。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース