ケマーズ、決算は良好も大幅安　なおＳＥＣと米司法省の調査が続く＝米国株個別

（NY時間09:55）（日本時間22:55）

ケマーズ<CC>　24.70（-4.18　-14.47%）

塗料など特殊化学のケマーズ<CC>が大幅安。前日引け後に１０－１２月期決算（第４四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、株価はネガティブな反応。同社は米証券取引委員会（ＳＥＣ）と米司法省から会計慣行についての調査を受けているが、それに関して今回の年次報告では「ＳＥＣおよびニューヨーク州南部地区連邦検事局からの情報要求に協力している」と述べ、調査が継続していることを明らかにした。

同社は２月下旬に、運転資金の管理方法やインセンティブプランへの影響などの会計慣行に関する内部調査を発表して市場を驚かせた。米会計原則（ＧＡＡＰ）に準拠していない会計処理についても調査されている。

ＣＥＯ、ＣＦＯ、財務管理責任者を停職処分にしたうえで、３月上旬に追加の詳細を明らかにしたが、第４四半期に経営トップがフリーキャッシュフロー（ＦＣＦ）の目標を操作するため、ベンダーへの支払いを遅らせたり、債権回収を早めたりしていたことを明らかにしている。この会計処理は、現金と株式によるボーナスを決定するための指標に使われたと述べていた。

（１０－１２月・第４四半期）

・1株利益（調整後）：0.31ドル（予想：0.23ドル）

・売上高：13.6億ドル（予想：13.3億ドル）

・EBITDA（調整後）：1.76億ドル（予想：1.71億ドル）

（１－３月・第１四半期見通し）

・売上高：前四半期比で横ばいから若干減収

・EBITDA（調整後）：前四半期比で約10％減益

（通期見通し）

・1株利益（調整後）：0.85～0.95ドル（従来：0.85～0.95ドル）（予想：0.91ドル）

・売上高：57～62億ドル（従来：58.1～59億ドル）（予想：58.1億ドル）

・EBITDA（調整後）：2.15～2.30億ドル（従来：2.90～3.10億ドル）（予想：3.03億ドル）

【企業概要】

米国内外において、塗装会社・電子機器メーカー・半導体メーカー等向けに、特殊化学製品の開発・製造・販売を行う。二酸化チタン顔料、冷媒、工業用フッ素重合体樹脂、パフォーマンスケミカルと中間体等を取り扱う。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース