ユーロ週間見通し:伸び悩みか、ドイツ経済の不透明感は払しょくされず

通貨
2024年3月30日 14時37分

■弱含み、米長期金利下げ止まりでユーロ買い縮小

今週のユーロ・ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)は年内に複数回の利下げを行う可能性があること、インフレ緩和ペースの減速によって年内3回の米利下げ観測はやや後退したことでユーロ買い・ドル売りが一時優勢となった。しかしながら、米長期金利の下げ止まりを受けてユーロ買いは縮小。週後半は1.08ドルを挟んだ水準で推移した。取引レンジ:1.0768ドル-1.0864

「もみ合いか、ユーロ圏インフレ率などが手掛かり材料に

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。4月3日発表のユーロ圏消費者物価指数(HICP)は高止まりが予想される。市場予想を上回った場合、欧州中央銀行(ECB)による利下げ先送りを見込んだユーロ買いが強まる可能性がある。ただ、米長期金利が下げ渋った場合、ドル選好の状況は続くとみられる。

予想レンジ:1.0650ドル-1.0900

■弱含み、日本の円安是正介入に対する警戒高まる

今週のユーロ・円は弱含み。日本銀行による追加利上げ観測は後退し、リスク選好的なユーロ買い・円売りが優勢となった。ユーロ・円は164円台半ば近辺まで買われたが、日本の通貨当局による円安是正介入が警戒されたことでリスク選好的な円売りは縮小。週後半は主に163円台前半で推移した。取引レンジ:162円94銭-164円42銭。

■伸び悩みか、ドイツ経済の不透明感は払しょくされず

来週のユーロ・円は伸び悩みか。4月3日発表のユーロ圏消費者物価指数(HICP)は高止まりが予想され、ユーロは売りづらい。ただ、ドイツ経済の不透明感で、ユーロの上昇を抑制しよう。日本の円安是正介入に対する警戒もユーロ買い・円売りを抑制する一因となりそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・3日:3月消費者物価コア指数:(2月:前年比+3.1%)

予想レンジ:161円50銭-164円50銭

《FA》

提供:フィスコ

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