話題株ピックアップ【夕刊】(2):三益半導、東電HD、新日本建
■三益半導体工業 <8155> 2,990円 -165 円 (-5.2%) 本日終値
三益半導体工業<8155>が大幅反落。3月29日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年6月~24年2月)単独決算が、売上高647億300万円(前年同期比6.5%減)、営業利益90億5400万円(同7.7%減)、純利益63億4700万円(同5.7%減)と減収減益となったことが嫌気された。デバイス市場における在庫調整の影響を受けて半導体事業が落ち込んだほか、エンジニアリング事業も苦戦した。なお、24年5月期通期業績予想は、売上高860億円(前期比5.4%減)、営業利益103億円(同7.8%減)、純利益70億3000万円(同7.7%減)の従来見通しを据え置いている。
■東電HD <9501> 901.8円 -42.2 円 (-4.5%) 本日終値
東京電力ホールディングス<9501>が軟調推移。前週末の3月29日の取引終了後、未定としていた24年3月期の連結業績に関し、売上高は前の比14.6%減の6兆9260億円、営業損益は2640億円の黒字(前の期は2289億6900万円の赤字)、最終損益は2470億円の黒字(同1236億3100万円の赤字)となったようだと発表した。最終黒字に転換する格好となったことを材料視した買いが先行したものの、上値は重く利益確定目的の売りに押されて下げに沈んだ。燃料・市場価格の低下に伴い、東京電力パワーグリッドと東京電力エナジーパートナーの売り上げが減少した一方、燃料費等調整制度の期ずれ影響が好転し損益を押し上げた。東北地方太平洋沖地震で被災した資産の復旧などに関する費用や損失について、災害特別損失を計上するものの、最終黒字を確保する形となった。
■オートバックスセブン <9832> 1,543円 -60.5 円 (-3.8%) 本日終値
オートバックスセブン<9832>が反落。3月29日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を2342億円から2279億円(前の期比3.5%減)へ、営業利益を119億円から66億円(同43.7%減)へ、純利益を90億円から64億円(同11.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。記録的な暖冬の影響でスタッドレスタイヤなどの冬季用品の販売が低迷したことに加えて、4月1日からFC加盟店舗への卸売価格を引き下げるのに伴い、FC加盟店舗が保有している25年3月期の期初在庫に対して、卸売価格引き下げ後と同水準の価格に合わせる措置を講じることが要因としている。
■テクノプロH <6028> 3,078円 -20 円 (-0.7%) 本日終値
テクノプロ・ホールディングス<6028>はしっかり。3月29日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表した。上限を100万株(発行済み株数の0.94%)、または25億円としており、取得期間は4月1日から6月28日まで。グループの持続的成長に向けた機動的な資本政策(資本効率の向上など)を遂行し価値創造を図るためとしている。
■TORICO <7138> 1,301円 +300 円 (+30.0%) ストップ高 本日終値
TORICO<7138>が急反騰。3月29日の取引終了後、テイツー<7610>と資本・業務提携を締結したと発表しており、これを好感した買いが流入した。4月15日を払込期日として、テイツーを割当先とする30万株(発行価格1068円)の第三者割当増資を実施する。調達資金3億1440万円は海外事業推進や新規事業推進のための資金にあてる。両社は今後、コミュニティー形成戦略や商品戦略、体験型ビジネス戦略などの構築で業務提携するほか、海外戦略やEC戦略でも提携する。
■サノヤスHD <7022> 229円 +50 円 (+27.9%) ストップ高 本日終値
サノヤスホールディングス<7022>は続伸。前週末3月29日取引終了後に24年3月期連結業績予想の修正を発表し、純利益を3億円から4億円(前の期比5.9%減)へ上方修正した。あわせて自社株買いの実施も明らかにしており、これらが好感された。投資有価証券売却益が発生したため。建設業向けセグメントの好調で売上高予想は230億円から233億円(同15.7%増)へ引き上げた一方、建設資材の値上げの影響で営業利益予想は5億円から4億円(同4.2倍)へ引き下げた。また、25年3月期通期の業績予想について売上高235億円、営業利益1億円、純利益2億円とする見通しを示した。自社株買いについては取得上限が100万株(自己株式を除く発行済み株数の2.96%)、または1億5000万円。期間は4月1日から来年3月31日まで。更に27年3月期を最終年度とする中期経営計画を公表し、最終年度に売上高300億円、営業利益10億円とする目標を掲げた。
■コムシード <3739> 349円 +65 円 (+22.9%) 本日終値
コムシード<3739>が急反発。午前9時ごろ、子会社HashLinkとコムシード・コリアとの合弁プロジェクトであるユーティリティトークン「Multi Universe Central」(MUC)が、4月19日付で暗号資産取引所Gate.ioに上場することが決定したと発表しており、好材料視された。MUCは、ゲーム、NFTなど多様なブロックチェーンプロジェクトを擁し、上場前から10万人に迫るホルダー、10万個を超えるオンチェーンデータを有する「Mongz Universe」経済圏のトークンシステム。現在、MUCのエコシステムに属しているNFTプロジェクトは、今年リリースを控えている競馬P2Eゲーム「UNIVERSAL STALLION」のほか、PFP(プロフィール画像)プロジェクト「Tokyo Mongz Hills Club」「PEACHz.MOMO」の3つで、各プロジェクトに紐づくトークンがMUCと一定の割合で交換できるのが特徴という。会社側では、今回のGate.ioへの上場によって、MUCをゲーム内で利用可能な「UNIVERSAL STALLION」についてもより一層の認知度向上が期待できるとしている。
■さくらケーシーエス <4761> 1,748円 +300 円 (+20.7%) ストップ高 本日終値
さくらケーシーエス<4761>の上げ足鮮烈、連日ストップ高。三井住友銀行を筆頭株主に置く情報サービス会社で、創業1969年の古参企業だが、安定した高い技術力を背景に、三井住友グループをはじめ金融向けや自治体向けなどを中心に高実績を誇る。システム開発のほか、耐震・耐火及び高度なセキュリティーを強みとするデータセンターが収益の柱。今後、国内でもデータセンター増設需要が高まることが予想され、同社のこれまでの実績が見直される流れにある。時価総額200億円未満と小型で、なおかつ浮動株比率の低さが際立っており、株式需給のタイト感に着目した投資資金の攻勢が本格化している。24年3月期営業利益は期初見通しの8億2000万円から、10億2000万円(前の期比3%増)に増額修正し、2ケタ減益見通しから一転増益予想となったことも引き続き好感されているもようだ。
■地域新聞社 <2164> 631円 +100 円 (+18.8%) ストップ高 本日終値
地域新聞社<2164>がストップ高。前週末の3月29日の取引終了後、24年8月期第2四半期累計(23年9月~24年2月)の単体決算を発表。売上高は前年同期比3.8%増の15億400万円、経常損益は2900万円の黒字(前年同期は5000万円の赤字)だった。経常損益の黒字額は通期の計画(1400万円)を上回っており、ポジティブ視されたようだ。損益面では不採算エリアの撤退効果が出たほか、HR事業や販売促進総合支援事業が好調に推移し業績回復に寄与した。同社はグロース市場の上場維持基準を早期に達成するため、外部企業とのアライアンスや資本政策などの実施を検討しているという。期初に見込んでいなかった経費が発生することが予想されるとし、通期の業績予想は据え置いた。
⇒⇒最高10万円が当たる! 「個人投資家大調査」を実施中
⇒⇒「株探」では、ただいま「個人投資家大調査-2024」を実施しています。
⇒⇒アンケートにご回答いただいた方から、抽選で「QUOカード」を1名の方に10万円分、1名の方に7万円分、33名の方に1万円分を差し上げます。
⇒⇒アンケートは4月15日(月)午後6時までの予定ですが、回答数の状況で、予定より前に終了することもあります。
株探ニュース