注目銘柄ダイジェスト(前場):レノバ、しまむら、あさひなど
象印マホービン<7965>:1437円(-33円)
反落。前日に第1四半期決算を発表している。営業利益は35.3億円で前年同期と同水準にとどまり、据え置きの通期予想52億円、前期比4.0%増との比較でもサプライズは乏しいものとなっている。空調・冷暖房など生活家電の売上が好調だった。粗利率は上昇した一方、販管費の増加、為替のマイナス影響などが重しになったようだ。需要期である第1四半期決算が横ばいにとどまったことで、業績上振れ期待などは後退する形とみられる。
MS&AD<8725>:2669.5円(+55.5円)
大幅反発。前日に24年3月期の業績上方修正を発表している。純利益は従来予想の2800億円から3500億円、前期比65.9%増に引き上げ。三井住友海上火災保険及び海外連結子会社の業績が想定を上回る見込みであるもよう。また、株主還元の原資となるグループ修正利益についても、従来予想から700億円上方修正した3500億円を見込んでいるもよう。自社株取得額の上振れにつながるとしてストレートに評価材料視される。
あさひ<3333>:1407円(+67円)
大幅続伸。前日に24年2月期の決算を発表、営業利益は49.1億円で前期比4.2%減となり、従来予想の52億円を下振れる着地になったが、第3四半期までの状況から大きなサプライズはなし。一方、25年2月期は55億円で同12.0%増と2ケタ増益に転じる見通し。年間配当金も前期比5円増の50円を計画。工賃やパーツ販売の増加を見込むほか、新規出店や既存店の活性化、CRMとOMOの連携強化を図っていく方針のようだ。
しまむら<8227>:7819円(-781円)
大幅続落。前日に24年2月期の決算を発表、営業利益は553億円で前期比3.8%増となり、従来計画の546億円をやや上回る着地に。年間配当金は従来計画から10円引き上げの280円としている。一方、25年2月期営業利益は564億円で同1.9%増の見通し、580億円近かった市場コンセンサスを下回っている。収益成長率の低下が意識される状況に。新中計では配当性向をこれまでの25%から35%に引き上げているが、インパクトは限定的なようだ。
レノバ<9519>:1431円(+193円)
大幅反発。東京ガスとの資本業務提携が発表されている。第三者割当増資により、東京ガスが議決権の約13%を178億円程度で取得、第2位の株主となるようだ。これまでもバイオマス発電事業やPPAなどで協力関係にあったが、今回の提携によって、同社が開発中の国内陸上風力事業に東京ガスが参画するなど、一段の関係強化につなげれていくもよう。株式価値の希薄化以上に、資金調達や信用補完などのプラス効果を期待する動きが先行。
キャスター<9331>:1455円 カ -
ストップ高買い気配。マネーフォワード<3994>と資本業務提携の検討に係る基本合意書を締結すると発表している。リモートワーカーを束ねるキャスターとバックオフィスに関するクラウドサービスを展開するマネーフォワードで協業し、多様な人材の価値発揮で事業拡大を図るとしている。また、主要株主7者が市場外でキャスター株39万8000株をマネーフォワードへ譲渡する。異動後の同社の議決権所有割合は20.30%で、筆頭株主となる。
TWOST<7352>:1652円(+43円)
大幅に3日続伸。子会社のYellowstone Consulting(東京都渋谷区)がWeb3プロフェッショナルファームのDeFimans(東京都港区)との協業を開始したと発表している。DeFimansは、トークンエコノミクスの構築やブロックチェーン技術の活用などweb3領域に特化した企業。DID(分散型ID)やファイナンス、セキュリティトークンなどweb3のテーマ・技術に関する事業の企画から開発・実行に至る領域で協業する。
LAホールディングス<2986>:5040円(+20円)
大幅に反発。子会社のラ・アトレ(東京都港区)が東京都中央区の販売用不動産(土地・建物)を取得すると発表している。取得価格は非開示だが、23年12月期の純資産(152.12億円)の30%に相当する額以上としている。販売用不動産の取得は業績拡大に資するとの見方に加え、2月9日に記録した上場来高値が視野に入っていることも投資家の買い意欲を刺激しているようだ。
《ST》