株価指数先物【寄り前】 短期的にショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性

市況
2024年4月3日 8時19分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 39690 -230 (-0.57%)

TOPIX先物 2713.0 -3.0 (-0.11%)

シカゴ日経平均先物 39670 -250

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

2日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。2月の米雇用動態調査(JOLT)では求人件数が875万6000件に増加し、市場予想(873万件程度)を上回り、労働市場の底堅さを示した。前日にISM製造業景況感指数が1年半ぶりに活動の拡大と縮小の分かれ目である50を上回るなど、足もとの堅調な経済指標の結果を受けて、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まった。米長期金利が一時4カ月ぶりの高水準に上昇するなか、利益確定の売りが優勢となった。S&P500業種別指数はエネルギー、電気通信サービス、公益事業が上昇した一方で、自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービス、耐久消費財・アパレルが下落。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比250円安の3万9670円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円安の3万9900円で始まり、開始直後に3万9980円まで買われた後は、3万9870円~3万9980円辺りで保ち合い、4万円を回復することができなかった。上値の重さが意識されるなか、米国市場の取引開始後にはレンジを切り下げ、一時3万9440円まで売られる場面も見られた。終盤にかけて買い戻しが入り下落幅を縮め、3万9690円でナイトセッションの取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物は一時3万9440円まで売られ、3万9600円辺りに位置する25日移動平均線を下回った。終値では同線を上回ったが、強弱感が対立しやすいだろう。25日線水準での攻防を巡り、短期的にショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性もありそうだ。

米サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、今年3回の利下げは妥当としながら、現時点で調整を急ぐ必要はないとの認識を示した。また、米クリーブランド連銀のメスター総裁も今年3回の利下げを想定しているが、インフレ鈍化を確認したいと述べた。これまでの発言から大きく離れてはいないが、経済指標の結果に敏感に反応しやすい状況である。

米国では3日に3月のADP雇用統計、サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値、総合購買担当者景気指数(PMI)改定値、ISM非製造業景況指数、4日に2月貿易収支、そして週末5日には3月の雇用統計が予定されている。これらの結果によって、利下げタイミングを巡る思惑が高まり、米長期金利や円相場に影響を与えそうである。そのため、これら結果を受けた米国市場を睨んでの相場展開を余儀なくされそうだ。

日経225先物は25日線水準で強弱感が対立しそうだが、3月半ばの調整局面では同線での底堅さが見られていた。下値の堅さが意識される可能性があるため、オプション権利行使価格3万9500円から4万円のレンジを想定し、25日線を下回る局面では押し目狙いのロングで対応したいところだろう。ボリンジャーバンドの+1σは4万0300円辺りに位置している。4万円を明確に上放れてくればターゲットとなるが、まずは4万円接近では戻り待ち狙いのショートに向かわせそうである。

VIX指数は14.61(前日は13.65)に上昇した。75日線(13.60)を支持線とした上昇から、一気に14.64辺りに位置する200日線を上回る場面も見られた。3月半ばに付けた直近高値の16.04が意識されてくるため、やや市場心理を神経質にさせそうである。ただし、依然としてボトム圏での推移であるため、リスクオフには傾かないだろう。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.69倍に上昇した。25日線(14.62倍)水準で始まり、その後は同線を上回っての推移となった。+1σまで上昇したが、米株安の流れを受けて、NTロングを巻き戻す動きが入りそうだ。ただし、全体としては膠着感の強い展開のなか、25日線水準まで低下する局面では、NTロングでのスプレッド狙いが入りやすいだろう。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.