ダウ平均、強い米雇用統計にもかかわらず大幅反発=米国株概況
NY株式5日(NY時間16:24)(日本時間05:24)
ダウ平均 38904.04(+307.06 +0.80%)
S&P500 5204.34(+57.13 +1.11%)
ナスダック 16248.52(+199.44 +1.24%)
CME日経平均先物 39350(大証終比:+370 +0.94%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。上げ幅は一時400ドルを超えた。IT・ハイテク株も買い戻され、ナスダックは大幅高。取引開始前に3月の米雇用統計が発表になり、非農業部門雇用者数(NFP)は30.3万人増と予想を大きく上回り、失業率も3.8%に低下した。力強い米労働市場が示されたことで、市場の利下げ期待はさらに後退している。
米株式市場も直後は売りが強まったが、動きが一巡すると買い戻しの動きが活発化した。インフレに絡んで最近注目を集めている平均時給が予想通りに前年比4.1%と鈍化傾向が継続したことで安心感が広がっている模様。ただ、全体的にはFRBの利下げへの説得力には乏しい内容ではある。
このところの米株式市場は利下げ期待を好感した買いが目立ち、本来の景気の先行きに着目した動きから遠ざかっていた。しかし、その雰囲気に変化が出ているのかもしれない。今回の雇用統計は、米経済が減速の兆しを全く見せておらず、個人消費は当面持ちこたえられることを示しており、本来、株式市場にとっては良いニュースとなり得る。
一部からは、FRBが6月に利下げを実施しなくても、それは景気がまだ力強い証拠でもある。企業収益も上向き基調に留まり、株式市場にとっては追い風との声も出ている。
また、別のストラテジストからは、非農業部門雇用者数が予想を上回る30万人超の伸びとなったことは、労働市場にまだ力強さがあることを示している。とはいえ、平均時給が予想に一致したことや労働参加率が僅かに上昇したことを踏まえれば、もはや過熱感はないといった声も聞かれた。来週の米大手銀を皮切りに1-3月期決算がスタートする。それへの期待も出て投資家にはあるようだ。
ドーナツのクリスピー・クリーム<DNUT>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の14ドルから20ドルに引き上げた。
ネットフリックス<NFLX>が上昇。アナリストが目標株価を従来の700ドルから765ドルに引き上げた。前日終値よりも24%高い水準。
ハードディスクのウエスタンデジタル<WDC>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を80ドルに設定した。同社に強い可能性を見出したという。
くら寿司USA<KRUS>が決算を受け時間外で上昇。通期の売上高見通しを上方修正した。
家庭用太陽光発電のエンフェーズ・エナジー<ENPH>は前日引け後に、最高商務責任者(CCO)のランホフ氏が6月30日付で退任する予定だと発表した。
ゲームストップ<GME>が下落。前日引け後にパテルCOOが前日付けで退任したと発表した。
小売りのオリーズ・バーゲンアウトレット<OLLI>が上昇。アナリストがの投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の80ドルから90ドルに引き上げた。
ウーバー・テクノロジーズ<UBER>が上昇。アナリストが目標株価を従来の95ドルから100ドルに引き上げた。
ウエスタンデジタル<WDC> 73.11(+2.57 +3.64%)
くら寿司USA<KRUS> 110.05(+6.20 +5.97%)
クリスピー・クリーム<DNUT> 15.33(+1.04 +7.28%)
ネットフリックス<NFLX> 636.18(+19.04 +3.09%)
エンフェーズ<ENPH> 112.27(-8.51 -7.05%)
オリーズ・バーゲン<OLLI> 73.43(+2.27 +3.19%)
ウーバー<UBER> 77.16(+2.24 +2.99%)
アップル<AAPL> 169.58(+0.76 +0.45%)
マイクロソフト<MSFT> 425.52(+7.64 +1.83%)
アマゾン<AMZN> 185.07(+5.07 +2.82%)
アルファベットC<GOOG> 153.94(+2.00 +1.32%)
テスラ<TSLA> 164.90(-6.21 -3.63%)
メタ<META> 527.34(+16.42 +3.21%)
AMD<AMD> 170.42(+4.59 +2.77%)
エヌビディア<NVDA> 880.08(+21.03 +2.45%)
イーライリリー<LLY> 784.21(+16.13 +2.10%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース