富田隆弥の【CHART CLUB】 「期待と懸念を併せ持つ新年度相場」
◆新年度になっても調整が続いている。日経平均株価は3月22日に史上最高値4万1087円をつけた後、4月3日に3万9217円まで下落した。年度末と新年度を迎えて利益確定売りが出やすかったほか、自民党の裏金事件を巡る混乱を外国人投資家が嫌気した可能性もある。ただ、チャート的には大発会の安値から26%も上昇して過熱感を漂わせていたので、ここはセオリー通りの調整といえる。
◆日足チャートを見ると、3日に3万9217円まで下げて25日移動平均線を割り込んだが、大発会(1月4日)の下げや3月前半に見せた調整の動きと似ており、ここはまだスピード調整の域といえる。調整を挟みながら上昇トレンドを継続しており、このあと切り返して再び高値を目指すことも十分考えられる。
◆日経平均株価は昨年10月4日安値から6カ月を経過し、「安値期日」にあたるこの4月は高値を取りに行くことも想定される。そうなれば、4万3000円の高値を目指してもおかしくない。
◆ただし、安値期日の高値は表現を変えると「当面の高値」になりかねない。週足チャートの順位相関指数(RCI)は高値圏に張り付き注意信号を灯している。上昇トレンドを保つ間は「上値期待」も続くが、多くの投資家が強気に傾いているところでもあり、仮にトレンド(流れ)が変化をみせるとすれば話も変わってくる。
◆「流れに従う」のがチャートの基本。日経平均株価は25日移動平均線(4月4日時点3万9796円)を割り込み、注意信号を灯した。次の下値ポイントは4月3日安値の3万9217円、3月12日安値の3万8271円となる。それをもし割り込むなら、スタンスを「慎重」に傾けることになる。新年度相場は「期待と懸念」を併せ持つことを頭に入れておきたい。
(4月4日 記、次回更新は4月13日10時を予定)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
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株探ニュース