東京株式(大引け)=354円高、雇用統計発表後の米株高受け反発
8日の東京株式市場はリスク選好の地合いとなり幅広い銘柄が買い戻された。日経平均は前週末の急落の反動でリバウンド狙いの買いが入ったが、後場に入ると上げ幅を縮小した。
大引けの日経平均株価は前営業日比354円96銭高の3万9347円04銭と反発。プライム市場の売買高概算は15億6579万株、売買代金概算は4兆633億円。値上がり銘柄数は1226、対して値下がり銘柄数は383、変わらずは43銘柄だった。
きょうの東京市場は主力株を中心に広範囲に投資資金が流入した。前週末の米国株市場では、注目された3月の米雇用統計が非農業部門の雇用者数の伸びが事前予想を大幅に上回ったが、平均時給の伸びが鈍化し予想と合致したことから市場センチメントが改善、ハイテク株中心に買われる展開でNYダウなど主要株価指数が揃って反発した。前週末に日経平均が大幅安を強いられた東京市場でも、きょうは米株高を引き継いで値ごろ感からの押し目買いや買い戻しを誘発、一時600円を超える上昇をみせた。ただ、後場に入ると目先筋の利食い圧力が顕在化し、日経平均は伸び悩み、大引けは350円あまりの上昇で着地。個別ではプライム市場の74%の銘柄が値を上げたが、全体売買代金はかろうじて4兆円台に乗せたものの低調だった。
個別では、ソシオネクスト<6526>が断トツの売買代金をこなし大幅高に買われたほか、ディスコ<6146>、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連に高いものが目立つ。東京電力ホールディングス<9501>も商いを伴い上値指向鮮明。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも値を上げた。キユーピー<2809>、あいちフィナンシャルグループ<7389>などが値を飛ばし、泉州電業<9824>も大幅高。
半面、アドバンテスト<6857>が軟調、安川電機<6506>が売りに押され、伊藤忠商事<8001>も冴えなかった。野村マイクロ・サイエンス<6254>も値を下げた。中部鋼鈑<5461>が急落、ユニチカ<3103>が利益確定売りで値を下げ、ダイセキ<9793>も安い。三浦工業<6005>なども水準を切り下げた。