9日の株式相場見通し=一進一退か、様子見ムードも円安は追い風
9日の東京株式市場は強弱観対立のなか前日終値を挟み一進一退の展開か。前日の欧州株市場は主要国の株価指数がほぼ全面高様相となったが、米国株市場では方向感の見えにくい地合いで、NYダウ、ナスダック総合株価指数、S&P500指数いずれも前の日の終値近辺で引けた。ダウはわずかに安くなったものの、ハイテク株比率の高いナスダック指数はかろうじてプラス圏で着地している。FRB高官による相次ぐタカ派的な発言を受けて早期利下げ期待が後退するなか、この日は米長期金利が4.4%台まで上昇し株式の相対的な割高感が意識された。10日には3月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、この内容を見極めたいとの思惑も買い手控えムードにつながっている。東京市場では前日に日経平均が350円あまりの反発をみせたものの、後場に入ってから伸び悩み上値の重さも目立った。きょうは下値に対する抵抗力は発揮されそうだが、米CPI発表を前に積極的に上値を買い進む動きも見込みにくい。ただ、外国為替市場で一段と円安含みで推移していることは、半導体セクターなど主力ハイテク株には追い風材料となりそうだ。
8日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比11ドル24セント安の3万8892ドル80セントと小反落。ナスダック総合株価指数は同5.435ポイント高の1万6253.955だった。
日程面では、きょうは6カ月物国庫短期証券の入札と5年物国債の入札、3月の消費動向調査、3月の工作機械受注額(速報値)など。海外では3月の全米自営業者連盟(NFIB)中小企業楽観度指数、米3年物国債の入札など。フィリピン、インドネシア市場は休場。