株価指数先物【寄り前】 25日線近辺での狭いレンジでの推移
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 39480 +90 (+0.22%)
TOPIX先物 2737.5 +5.5 (+0.20%)
シカゴ日経平均先物 39450 +60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
8日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。前週末の米雇用統計発表後の流れが継続し、NYダウは一時3万9000ドルを回復する場面も見られた。また、中東情勢を巡る地政学リスクが和らいだとして、NY原油先物が下落したことも買い戻しを誘う形となった。ただし、JPモルガン・チェースのダイモンCEOが、米利下げ開始時期の予想を従来の6月から7月に修正するなど、利下げ先送りの観測が重荷となり、NYダウ、S&P500指数は小幅ながら下落に転じた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、銀行、不動産が上昇した半面、電気通信サービス、運輸、エネルギーが下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比60円高の3万9450円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比10円高の3万9400円で始まり、開始直後に付けた3万9350円を安値に緩やかなリバウンドをみせ、3万9440円~3万9550円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後には一時3万9620円まで買われた。ただし、米国の主要な株価指数が小動きで推移するなか、中盤以降は3万9430円~3万9530円辺りの狭いレンジで推移し、3万9480円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。8日の日経225先物は前場中盤にかけて3万9650円まで買われ、25日移動平均線を捉える場面もあったが、結局は同線に上値を抑えられる形で上げ幅を縮めていた。ナイトセッションでも下値の堅さは意識されていたものの、25日線が抵抗線として機能しており、強弱感が対立しやすいだろう。
また、米国では米金融当局が予想する年内3回の利下げに対する期待が後退してきており、2回の利下げに傾いているようである。こうしたなか、10日に発表される3月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、積極的にポジションを傾けてくる流れにはならないだろう。
日経225先物はボリンジャーバンドの-1σ(3万8900円)と25日線が位置する3万9600円によるレンジでの推移になりそうだ。ナスダック指数は小幅ながら続伸したが、テスラ<TSLA>の大幅高が下支えした格好で、エヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>などは小幅に下落している。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が、相場を牽引する動きも限られそうである。
狭いレンジでの動きであるが、25日線近辺での推移から、オプション権利行使価格の3万9500円を中心とした上下の権利行使価格3万9375円から3万9625円のレンジを想定する。短期的なトレードが中心と考えられ、25日線に接近する局面では戻り待ち狙いのショートに向かわせそうだ。
8日のVIX指数は15.19(前日は16.03)に低下した。直近で+3σを捉えてきたこともあり、リバランスの動きと考えられる。リスク選好に傾きやすいところだが、+1σ近辺まで下げてきたことで再び切り返す可能性もあるため、楽観視はできないだろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.41倍(前日は14.40倍)だった。朝方は14.47倍に上昇して始まったが、NTショートを巻き戻す動きは限られ、結局は支持線として意識される75日線水準での推移だった。NY原油先物の下落を受けて、エネルギー株には利食いが入る可能性が考えられるため、ややNTロングに振れやすいと考えられる。
株探ニュース