米CPIの結果待ちで様子見ムード強まる【クロージング】

市況
2024年4月10日 15時58分

10日の日経平均は3日ぶりに反落。191.32円安の39581.81円(出来高概算14億6000万株)で取引を終えた。米国で10日に発表される3月の米消費者物価指数(CPI)を前に、前日までの2日間で700円超上昇した反動から目先の利益を確保する売りが先行した。ただ、米IT大手マイクロソフトが日本への巨額投資を表明したことで、データセンター関連株や電力需要の拡大期待から電力株などが値を上げ、日経平均は後場には39708.70円まで戻す場面があった。しかし、全般はCPIの結果待ちで次第に様子見ムードが強まった。

東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が850に迫り、全体の過半数を占めた。セクター別では、電気ガス、非鉄金属、海運、ガラス土石など11業種が上昇。一方、保険、医薬品、その他金融、卸売など21業種が下落し、石油・石炭製品は変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、レーザーテック<6920>、信越化<4063>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、中外薬<4519>、第一三共<4568>が軟調だった。

前日の米国市場は、CPIの発表を前に様子見ムードが強まるなか、高安まちまちだった。こうしたなか、利食い先行で始まり、その後は39500円~39700円辺りでの狭い値幅での推移が続いた。物色は決算を手掛かりとした物色のほか、テーマ性のある銘柄など個別対応であり、積極的な売買は手控えられていた。CPIの結果待ちで全般は様子見ムードが強まるなか、出来高は1月30日以来となる15億株割れとなるなど低調だった。

ただ、年初からの相場急上昇の日柄調整局面にあるなかで、中小型株に投資資金が若干ながらシフトしており、物色に広がりが見えつつある。日本株に対する期待は依然として根強い一方、相場の中期トレンドを示す25日線が低下傾向にあるだけに、目先は上値の重い展開になりかねないだろう。なお、注目の米CPIについては、総合指数とコア指数の前月比の伸び率が小幅な鈍化が想定されており、CPIを受けた為替相場の動きに注目が集まっている。利下げ時期の後ずれは織り込まれてきていると考えられ、アク抜け的な動きに期待したいところであろう。

《CS》

提供:フィスコ

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