話題株ピックアップ【夕刊】(3):吉野家HD、サイゼリヤ、KDDI
■吉野家ホールディングス <9861> 2,882円 -333 円 (-10.4%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
吉野家ホールディングス<9861>は急落し、年初来安値を更新した。10日の取引終了後、24年2月期の連結決算発表にあわせ、25年2月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比8.3%増の2030億円と増収を予想する半面、最終利益は同26.8%減の41億円と減益を計画し、嫌気されたようだ。牛丼チェーン「吉野家」において、新サービスモデル店舗への改装転換を加速。今期は100店舗以上の改装を実施する。テイクアウト・デリバリー専門店の出店も強化するほか、新たなサービスモデルの店舗では100店舗の出店を計画しており、これらに関する投資が利益を圧迫する。一方、年間配当予想は同2円増配の20円とした。24年2月期の売上高は前の期比11.5%増の1874億7200万円、最終利益は同22.5%減の56億400万円だった。
■サイゼリヤ <7581> 5,570円 -540 円 (-8.8%) 本日終値 東証プライム 下落率3位
サイゼリヤ<7581>は7日ぶりに急反落した。10日の取引終了後に発表した24年8月期第2四半期累計(23年9月~24年2月)の売上高は、前年同期24.8%増の1046億3400万円、最終利益は同4.3倍の25億5400万円となった。2月29日に修正して公表した中間期の業績予想に対し、売上高と最終利益はともにやや上振れて着地した。アジアなど海外事業が好調に推移し、国内事業は営業黒字を確保した。一方、決算開示にあわせて値上げに関する発表はなく、外国為替市場では一時1ドル=153円台へと急激なドル高・円安が進んだこともあって、国内事業の今後の収益性を警戒した投資家の売りを促したようだ。
■KDDI <9433> 4,305円 -67 円 (-1.5%) 本日終値
KDDI<9433>が続落。10日の取引終了後、集計中の24年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の1兆800億円から9500億円(前の期比11.8%減)へ、最終利益が6800億円から6350億円(同6.5%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、増益予想から一転減益としたことが嫌気された。売上高は5兆8000億円(同2.3%増)の従来見通しに沿った着地となったものの、ミャンマー子会社が保有するミャンマー国営郵便・電気通信事業体(MPT)に対するリース債権について、22年4月に開始されたミャンマー政府によるドルの兌換規制の状況が改善されていないことや、24年3月期時点でミャンマー通信事業の営業赤字が継続して、回収が遅延しているため、リース債権に対する引き当て1050億円を計上することが要因。また、低稼働通信設備の減損・撤去引き当てなど250億円を計上するともしている。
■アドバンテスト <6857> 5,965円 -4 円 (-0.1%) 本日終値
アドバンテスト<6857>は続落。4月新年度入りを境に株価は調整色を強め、特に今週に入ってからは中期波動の分水嶺である75日移動平均線を下回ったが、きょうは同移動平均線から下放れる形となっており、テクニカル的に警戒感が強まっている。前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が4日ぶりに反落した。アドテストと取引関係が密接な米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>は反発したものの、半導体セクター全般に逆風が意識されるなか、買いが手控えられている。外国為替市場では急速に円安が進行しているものの、株式需給面では直近信用買い残が1185万株と昨年10月初旬以来約半年ぶりの高水準に積み上がっていることで、上値の重石となっている。
■ホームポジション <2999> 412円 +80 円 (+24.1%) ストップ高 本日終値
ホームポジション<2999>がストップ高。10日の取引終了後、8月末時点で1000株以上を保有する株主に対し、QUOカード2万円分を贈呈する株主優待を実施すると発表し、個人投資家の関心が向かったようだ。贈呈時期は今年11月末~12月末を予定する。あわせて発表した24年8月期第2四半期累計(23年9月~24年2月)の単体決算は、売上高が前年同期比17.5%増の101億4000万円、最終損益が4億4400万円の赤字(前年同期は5800万円の黒字)となった。戸建分譲事業で業界全体の在庫過剰感が郊外エリアなどで発生した。販売価格などの調整を行った営業を進めたことで、増収となったが赤字に転落した。
■エヌ・ピー・シー <6255> 982円 +150 円 (+18.0%) ストップ高 本日終値
エヌ・ピー・シー<6255>はストップ高に買われ連日の年初来高値更新となった。10日の取引終了後、24年8月期の連結業績予想について、売上高を103億8400万円から109億9500万円(前期比18.0%増)へ、営業利益を15億8400万円から21億4900万円(同2.2倍)へ、純利益を10億8100万円から14億7100万円(同48.2%増)へ上方修正したことが好感された。部品販売が計画より好調に推移していることに加えて、客先の要望により国内電子部品業界向けFA装置案件の一部が今期に前倒して売り上げ計上される見込みであることが要因。また、仕入れコスト、現地作業費などの原価低減に取り組んでいることも寄与する。
●ストップ高銘柄
さくらケーシーエス <4761> 2,099円 +400 円 (+23.5%) ストップ高 本日終値
データセクション <3905> 1,740円 +300 円 (+20.8%) ストップ高 本日終値
アズジェント <4288> 661円 +100 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
ASJ <2351> 545円 +80 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
なし
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株探ニュース