クアルコム、業績とガイダンスに注意との指摘 現在の株価をどう見るか議論錯綜=米国株個別

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2024年4月12日 1時41分

(NY時間12:41)(日本時間01:41)

クアルコム<QCOM> 172.53(+1.67 +0.98%)

クアルコム<QCOM>の株価は年初来で約19%上昇し、堅調なスタートを切った。過去12カ月では39%も上昇している。エンドマーケットの需要回復に対する楽観論と、AIがもたらす潜在的な業績拡大の両方から後押しされている。しかし、5月1日に発表される1-3月期決算を前に現在の株価をどう見るかについて議論が交わされている。

米大手銀のアナリストは同社株を「ネガティブ・カタリスト」のウォッチリストに加えた。携帯電話の販売回復に関する最近の楽観論は少し見当違いではないかと指摘している。スマートフォン市場のファンダメンタルズにはまだ大きな変化は見られず、24年も回復は緩やかなものに留まるという。中国のスマートフォン市場に関する最近のデータから、期待される回復の強さについて懸念が生じているとも付け加えた。

1-3月期の売上高は95億ドルに達し、同社のガイダンスおよび市場予想(93億ドル)を上回ると予測。しかし、4-6月期のガイダンスは91億ドルと、コンセンサスとほぼ同水準にと考えており、投資家にとっては不十分だという。

別のアナリストは同社株をより長期的かつ楽観的に捉え、目標株価を170ドルから200ドルに引き上げ、「買い」の投資判断を維持した。同社はスマートフォンやPCなどネットワークのエッジでAIワークロードを実行することに注目が集まっていることから、大きな恩恵を受ける可能性があるという。

生成AIは1年以上前から話題になっているが、エッジにおけるAIの可能性は企業も投資家もこれらの新技術が最終的にどのように大衆に展開されるかを考え始めている。そのため、今は勢いを増していると述べている。

同社は、CPU、GPUだけでなく、AIに使用されるNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)も含むコンピューティング・アーキテクチャによって、物語の中心的役割を担う可能性があると考えている。スマートフォンに関しては、AIの仕事がネットワークのエッジにシフトするにつれて、同社の地位は拡大するはずだと指摘した。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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