複数のエコノミストが米利下げは１２月に１回のみとの見通し

年内の米利下げ回数について複数のエコノミストから、１２月に１回のみとの見通しが出ている。３月の米消費者物価（ＣＰＩ）のコア指数が３カ月連続で市場予想を上回る伸びとなったことを受けて予想を修正したという。従来は米利下げが６月に開始されると予想していたが、予想回数を大幅に下方修正した。

米ＣＰＩが１０日に発表された後、ウォール街全般にこうした予測見直しの動きが広がっている。米ＣＰＩ以外にも米経済の強さを示す経済指標が相次いでおり、ＦＲＢが年内に２回の利下げをするかどうかさえ分からない状況となっている。

「インフレ指標の上振れや労働市場の底堅いデータ、緩和的な金融環境は利下げ開始の論拠を明らかに弱めた」と指摘。一方、別のエコノミストは「労働市場悪化の明確な兆候なしに６月や９月に利下げする可能性は低い」と分析。「今年に入ってからのインフレ加速を踏まえると、１２月より前の利下げは難しいと考える」と述べている。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

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