エスプール---1Qは2ケタ増益、ビジネスソリューション事業の売上収益が順調に推移
エスプール<2471>は12日、2024年11月期第1四半期(23年12月-24年2月)連結決算(IFRS)を発表した。売上高が前年同期比7.1%減の56.58億円、営業利益が同93.3%減の0.25億円、税引前損失が0.13億円(前年同期は3.60億円の利益)、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同13.2%増の2.61億円となった。
ビジネスソリューション事業の売上収益は前年同期比13.1%増の28.27億円、営業利益は同60.1%減の1.80億円となった。障がい者雇用支援サービスについては、2024年4月に法定雇用率の引き上げを控え、営業活動が活発化した。類似サービスが増加する中、法令順守を重視した適正なサービスへの需要が追い風となっており、新規受注は高水準を維持した。納品の大半は第2四半期以降となるため設備販売の売上は限定的となったが、ストック収入となる運営管理費が着実に積み上がったことで、全体では大幅な増収増益となった。広域行政BPOサービスにおいては、国策案件の終了により大幅な減収減益となったが、新年度以降の案件獲得に向けた営業活動は着実に進展した。受注確定は第2四半期が中心となるものの、基礎業務を含め見込み案件は多く積み上がっており、下期以降の売上回復に向けた足掛かりを作ることができた。環境経営支援サービスについては、下期偏重の計画となっているため、当第1四半期の売上は前期と同水準となったが、CDPの回答支援や温室効果ガス排出量(Scope3)算定の業務の受注が好調に推移した。その他のサービスでは、採用支援サービスは概ね計画通り、ロジスティクスアウトソーシングサービスは物流センターの運営業務からの撤退等の影響により減収減益となった。
人材ソリューション事業の売上収益は同21.1%減の28.52億円、営業利益は同24.0%減の2.56億円となった。主力のコールセンター向けの人材派遣サービスにおいては、レギュラー案件の売上がようやく増加に転じた。しかし、わずかに残っていた新型コロナウイルス感染症関連のスポット案件が減少したことに加え、営業日数が少なかった影響により、全体では売上の減少が続いた。販売支援業務については、急速な回復によって人手不足が深刻となっているインバウンド関連の業務に注力したことにより、ホテルや空港関連の案件の獲得が進み、売上の回復が進んだ。
2024年11月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比4.9%増の270.60億円、営業利益が同1.0%減の27.50億円、税引前利益が同2.9%増の27.26億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同5.7%増の18.29億円とする期初計画を据え置いている。
《AS》