ダウ平均は反発もナスダックは下げに転じる ゴールドマンが上昇の一方、セールスフォース下落=米国株前半
NY株式15日(NY時間12:27)(日本時間01:27)
ダウ平均 38033.56(+50.32 +0.13%)
ナスダック 16122.90(-52.19 -0.32%)
CME日経平均先物 39255(大証終比:+25 +0.06%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反発。中東情勢への懸念や米大手銀の決算が不調だったことから、週末の米株式市場は売りに押されたが、本日は値ごろ感からの買い戻しが先行した。
取引開始前に3月分の米小売売上高が発表になり、予想を上回る内容で、個人消費の力強さを示した。FRBの利下げ期待をさらに後退させる内容で、米国債利回りも上昇しているものの、米株式市場は冷静な反応を示していた。米株式市場の関心は次第に利下げ期待一辺倒から先行きの景気にも注目しているようだ。
ただ、米国債利回りの上昇が続く中、IT・ハイテク株は無視できないようで、次第に戻り売りに押され、ナスダックは下げに転じている。
中東情勢については、イランが週末にミサイルやドローンを乱射し、イスラエルが報復する可能性を考えると、緊張はまだ高ぶっているが、イランの国連代表部が「この問題は結論が出たとみなすことができる」と述べていたことで、市場には幾分安心が広がっている。原油相場も下落。
「地政学的リスクへのプレミアムは資産に織り込まれるべきだが、結局のところ、株式市場は史上最高値からまだ2%程度しか下落していない。悪材料の多くはすでに価格に織り込まれている」といった声も出ていた。
本日はゴールドマンが取引開始前に決算を発表し、株価は上昇。予想外の増益を記録したことが好感されている。純利益は減益が予想されていたが、28%の増益を示した。
セールスフォース<CRM>が下落していることも指数を圧迫。ベニオフCEOが、ソフトウエア会社のインフォマティカ<INFA>買収に向けて交渉を進めていると伝わった。同社による買収としては過去最大級の1つとなる見込みだという。
アルミのアルコア<AA>が上昇。米国と英国がロシアのアルミニウム、銅、ニッケルの取引に新たな制限を課したことが材料視されている。
テスラ<TSLA>が下落。EVの需要鈍化に対処するため、世界的に人員を10%以上削減すると伝わった。また、幹部2名の退社も伝わっている。
医療施設REITのメディカル・プロパティーズ・トラスト<MPW>が大幅高。ユタ州の5つの病院の権益を、新たに投資ファンドと設立した合弁会社に譲渡したと発表した。
マリナス・ファーマ<MRNS>が急落。難治性てんかん重積状態を対象としたガナキソロン静注のフェーズ3臨床試験(RAISE)が中間解析の結果、早期の評価完了基準を満たさなかった。
セールスフォース<CRM> 279.00(-15.32 -5.21%)
ゴールドマン<GS> 402.57(+13.08 +3.36%)
アルコア<AA> 36.84(+1.64 +4.66%)
メディカル・プロパティーズ<MPW> 4.80(+0.81 +20.30%)
マリナス・ファーマ<MRNS> 1.53(-5.99 -79.67%)
アップル<AAPL> 175.09(-1.46 -0.83%)
マイクロソフト<MSFT> 420.84(-1.06 -0.25%)
アマゾン<AMZN> 186.29(+0.16 +0.09%)
アルファベットC<GOOG> 159.51(+0.32 +0.20%)
テスラ<TSLA> 164.93(-6.12 -3.58%)
メタ<META> 505.09(-6.81 -1.33%)
AMD<AMD> 162.13(-1.15 -0.71%)
エヌビディア<NVDA> 884.20(+2.34 +0.26%)
イーライリリー<LLY> 760.20(+8.56 +1.14%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美