東宝が急伸、「ゴジラ」や「コナン」のヒットで前期業績上振れ着地し過去最高益
東宝<9602>が急伸し、年初来高値を更新した。同社が24日の取引終了後に発表した24年2月期の連結決算は、営業収入が前の期比16.0%増の2833億4700万円、最終利益が同35.5%増の452億8300万円となった。従来の計画(営業収入で2700億円、最終利益で360億円)を大幅に上回って着地した。25年2月期の営業収入は前期比1.2%減の2800億円、最終利益は同13.9%減の390億円を計画するものの、従来の前期計画に対して売上高と最終利益は増加する見込み。前期の期末配当を従来の予想から25円増額して65円(前期の年間配当は85円)としたうえで、今期の年間配当は70円を予定する。更に、自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)により取得総数400万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.29%)を上限とする自社株買いを実施すると開示。前期の業績の上振れと今期の業績・配当水準、資本効率の向上に向けた取り組みを評価した買いが集まったようだ。
前期は映画「ゴジラ-1.0」や「名探偵コナン 黒鉄の魚影」のヒットが業績を押し上げ、過去最高益を更新した。映画事業全体では、今期の営業収入は前期比7.4%減の1785億円を計画。一方、不動産事業全体では同14.3%増の790億円を見込む。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、東宝は16日、352万4100株について1株4971円で買い付けを実施した。