話題株ピックアップ【夕刊】(2):ネクセラ、エクサWiz、日シス技術
■ネクセラファーマ <4565> 1,463円 +7 円 (+0.5%) 本日終値
ネクセラファーマ<4565>が反発。16日の取引終了後、提携先のニューロクライン・バイオサイエンシズ<NBIX>から、神経精神疾患治療薬候補「NBI-1117568」の長期前臨床毒性試験の成功を通知されたと発表。これに伴い、ニューロクライン社から1500万ドル(約23億200万円)のマイルストンを受領することになるとしたことが好感された。なお、同マイルストンは全額24年12月期第2四半期の売り上げとして計上する見通しだ。
■エクサウィザーズ <4259> 435円 +2 円 (+0.5%) 本日終値
エクサウィザーズ<4259>が高い。人工知能(AI)を活用した経営支援を展開し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)シフトの動きを捉えている。24年3月期は営業赤字が続く見通しながら、トップラインの大幅な伸びが成長性を裏付けている。16日取引終了後に、同社の子会社が、法人向けチャットGPTサービス「exaBase 生成AI」が複数の大規模言語モデル(LLM)に対応することを決定したと発表。また、エクサWizがLLM間の切り替え利用を最適化する技術の特許を取得していることも併せて開示した。生成AIサービス分野における展開力強化の動きを材料視する買いを呼び込んだ。
■日本システム技術 <4323> 1,703円 +1 円 (+0.1%) 本日終値
日本システム技術<4323>が5日ぶりに反発。16日の取引終了後、メディカルビッグデータ「REZULT」を活用した「疾病リスク予測AI」を開発し、同技術を用いた医療機関受診勧奨通知を神戸市へ提供したと発表しており、好材料視された。「疾病リスク予測AI」は、同社が独自に保有しているレセプトデータを中心としたメディカルビッグデータ「REZULT」を用い、健診受診から5年後の生活習慣病発症リスクを予測する機械学習モデル。従来のリスク判定モデルでは実現できなかった、個人一人ひとり(身長・体重・年齢・特定健診結果)の実情を反映した、より精度の高いモデルとなっており、これにより個人ごとの将来の疾病リスクを数値化することができ、医療機関や特定健診受診といった行動変容を促すことが可能になるとしている。なお現状は、生活習慣病を中心に10疾病に対応している。
■スタジオアリス <2305> 2,006円 +1 円 (+0.1%) 本日終値
スタジオアリス<2305>が堅調推移。16日の取引終了後に発表した3月度の月次売上高は前年同月比4.5%増の27億6100万円だった。2カ月連続で前年を上回る格好となり、株価の支援材料となったようだ。撮影件数は全店ベースで同1.3%増、既存店ベースで同1.1%増となった。単価は全店・既存店ともに同4.8%増となった。
■オプティマスグループ <9268> 810円 -150 円 (-15.6%) ストップ安 本日終値
オプティマスグループ<9268>はストップ安。16日取引終了後に24年3月期連結業績予想の下方修正を発表。売上高を1250億円から1238億4200万円(前の期比2.3倍)へ、純利益を33億円から30億700万円(同30.1%増)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出た。複数のM&Aを行った結果、関連費用が当初想定より増加することになり、これを踏まえて業績予想を見直した。あわせて、オーストラリア子会社が現地企業と輸入自動車の整備・登録を行う合弁契約を締結し、合弁会社を設立したことを明らかにした。更に、昨年公表した経営計画の現状のアップデートや修正を行い、新たに経営計画(25年3月期~27年3月期)を策定したと発表した。27年3月期に売上高3290億円、純利益75億円(国際会計基準を適用予定)を目指す構えだ。
■ヴレインS <135A> 3,940円 -700 円 (-15.1%) ストップ安 本日終値
VRAIN Solution<135A>は連日のストップ安。同社は2月に新規上場した直近IPO銘柄で、製造業に特化した人工知能(AI)ソリューションの提供を手掛ける。今月15日に発表した24年2月期単独決算は、売上高が前の期比2.3倍の14億1100万円、営業利益が同7.9倍の5億800万円と急拡大。続く25年2月期も5割程度の増収増益となる見通しを示した。株価はAI株物色の高まりを背景に堅調に推移していたが、3月21日に7890円の高値をつけた後は調整局面入りに。好調な決算を発表したものの好材料出尽くしとみた売りが続き、きょうは3940円の安値をつけた。
■レーザーテック <6920> 37,430円 -3,190 円 (-7.9%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
レーザーテック<6920>が後場に急落した。オランダの半導体製造装置メーカーであるASMLホールディング<ASML>が日本時間17日午後に発表した2024年第1四半期の決算は、売上高が52億9000ユーロとなった。前四半期の23年第4四半期の売上高72億3700ユーロから減少したほか、24年第1四半期の純利益は12億2400万ユーロと、前四半期の20億4800万ユーロを下回った。同社決算発表後に、半導体製造装置の事業環境に対する悲観的な見方が広がり、レーザーテクに売り圧力が加わったようだ。東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>も売られた。
■LINEヤフー <4689> 339.7円 -19.1 円 (-5.3%) 本日終値
LINEヤフー<4689>が急反落し、年初来安値を更新した。16日の取引終了後、不正アクセスによる情報漏えいが発覚したことに関し、総務省から行政指導を受けたと発表。3月5日に続いて2度目の行政指導となり、今後の事業展開への悪影響を懸念した売りが優勢となったようだ。総務省から、安全管理措置や委託先管理の抜本的な見直しや対策の強化とともに、親会社を含むグループ全体のセキュリティーガバナンスに関しても、本質的な見直しの検討を加速するよう指導を受けた。同省は取り組み内容についての進捗状況の定期的な公表など、利用者対応の徹底も求めている。
■エコモット <3987> 553円 +80 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
エコモット<3987>がストップ高。16日の取引終了後、子会社のGRIFFYが大林組<1802>と共同で、建設現場の作業員の心拍数などのデータを活用した体調管理ソリューションを開発し、大林組が施工する約100カ所の建設現場において約3000人を対象に運用を開始することとなったと発表。今後の事業展開と収益貢献を期待した買いが入ったようだ。運用を始める体調管理ソリューション「GenVital(ゲンバイタル)」は、リストバンドを通じて収集した作業員の心拍数や位置情報と、計測器を使って集めた暑さに関するデータから、独自のアルゴリズムで計算した指標が一定の水準を超えた際に、管理者に注意喚起メールを送信する仕組み。建設現場における安全対策などの強化につなげる。
株探ニュース