株価指数先物【引け後】 ASML決算でショートを仕掛ける動き

市況
2024年4月17日 18時25分

大阪6月限

日経225先物 37840 -550 (-1.43%)

TOPIX先物 2654.5 -39.0 (-1.44%)

日経225先物(6月限)は前日比550円安の3万7840円で取引を終了。寄り付きは3万8620円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8465円)を上回り、買い先行で始まった。直後に付けた3万8660円を高値に軟化し、前場中盤にかけて下げに転じると、一時3万8180円まで下落幅を広げる場面も見られた。ボリンジャーバンドの-2σ(3万8150円)に接近したことから、いったんはボトム形成が意識される形となり、前場終盤にかけて持ち直し、ランチタイムで3万8500円を回復。

後場の取引開始直後には3万8530円まで買われたが、13週移動平均線が抵抗線として意識されるなか、再び下落に転じており、中盤にかけて前場の安値水準まで下押した。さらに、日経平均株価を支えていた東京エレクトロン <8035> [東証P]が後場半ばに急落したほか、レーザーテック <6920> [東証P] 、アドバンテスト <6857> [東証P]など値がさハイテク株主導で下へのバイアスが強まり、先物へのショートも加速するなか、本日の安値で取引を終えた。

日経225先物は自律反発狙いのロング優勢で始まり、買い一巡後は下落に転じたものの、-2σ水準までの下げにより、目先的なボトム形成が期待された。その後は前日終値を挟んだ底堅さが見られていたが、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディング<ASML>の予想を下回る決算がトリガーになった。決算期待からの先回り的な買いが積み上がっていたわけではないだろうが、値がさハイテク株が一斉に売られたことでムードが一変し、ヘッジ対応のショートも入ったと考えられる。

これにより、日経225先物は-2σを下回り、3月12日に付けた直近安値の3万8060円を割り込んだ。75日線(3万7650円)に接近してきたことで、自律反発狙いのスタンスに向かわせよう。ASMLホールディングの決算タイミングでショートを仕掛けてきたようだ。決算シーズンに入るなかで積極的な売買が手控えられやすく、商いが膨らみにくい状況下でのショートであり、インパクトが大きくなったようだ。

13週線割れで調整基調が本格化する可能性はあるものの、足もとでの急ピッチの下げに対する自律反発狙いは意識されてくるだろう。まずは、75日線が支持線として意識されやすいと考えられ、オプション権利行使価格の3万7625円から-1σが位置する3万8750円辺りでの、広めのレンジを想定しておきたい。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.25倍と前日から変わらず。前日の低下場面で52週線や200日線、2月の直近安値水準まで低下したこともあり、いったんはNTショートを巻き戻す動きに向かわせるなか、一時14.35倍まで上昇する場面も見られた。ただし、後場半ば以降のハイテク株安の影響から、NTロングへの転換とはならなかった。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が4万4148枚、ソシエテジェネラル証券が2万0755枚、サスケハナ・ホンコンが5966枚、SBI証券が4190枚、ゴールドマン証券が2750枚、バークレイズ証券が2553枚、JPモルガン証券が2538枚、野村証券が2142枚、モルガンMUFG証券が1829枚、日産証券が1665枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万6511枚、ソシエテジェネラル証券が2万3881枚、バークレイズ証券が7097枚、JPモルガン証券が5763枚、モルガンMUFG証券が5738枚、ゴールドマン証券が4377枚、ビーオブエー証券が4355枚、BNPパリバ証券が3515枚、サスケハナ・ホンコンが3012枚、野村証券が1475枚だった。

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