話題株ピックアップ【夕刊】(1):さくらネット、ブロンコB、INPEX

注目
2024年4月19日 15時11分

■さくらインターネット <3778>  6,190円  +1,000 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

さくらインターネット<3778>がストップ高。19日付の日本経済新聞朝刊が「経済産業省は人工知能(AI)を開発する際に使うスーパーコンピューターの国内整備に乗り出す」と報じた。さくらネットなど5社のAIスパコンの整備に合計725億円を補助するという。これを受けさくらネットは19日の取引開始前に、「報道の通り最大補助額約500億円の申請を行っている」とするコメントを発表。申請結果が公表できるタイミングとなった段階で改めて開示する姿勢を示した。経産省の補助による収益押し上げ効果を期待した買いが入った。報道では補助対象に内定した企業として、上場企業ではさくらネットのほか、KDDI<9433>とGMOインターネットグループ<9449>の名を挙げている。支援額はKDDIが102億円、さくらネットが501億円、GMOは19億円としている。

■ブロンコビリー <3091>  3,860円  +320 円 (+9.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

ブロンコビリー<3091>が5日ぶりに急反発し、2018年7月以来、およそ5年9カ月ぶりの高値圏で推移。18日の取引終了後、24年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比15.7%増の65億2700万円、経常利益は同2.5倍の7億9300万円だった。経常利益の中間期計画に対する進捗率は81%台に上り、ポジティブ視されたようだ。来店客数がコロナ禍前の水準に回復した。仕入れ価格の上昇の影響が出たものの、コストコントロールにより吸収した。

■INPEX <1605>  2,409円  +36 円 (+1.5%)  本日終値

INPEX<1605>が全体下げ相場のなか逆行高。出光興産<5019>、コスモエネルギーホールディングス<5021>も高い。イスラエルがイランにミサイル攻撃を行ったと伝わっている。シリアやイラクなどでも爆発があったとの報道もあるもよう。足もと米WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物価格は時間外取引で大幅上昇しており、これを受け石油関連株に買いが入った。

■日本郵船 <9101>  4,153円  +61 円 (+1.5%)  本日終値

日本郵船<9101>や商船三井<9104>など大手海運株がプラスに転じた。イスラエルがイランに対してミサイル攻撃を行ったと伝わったことを受けて、地政学的リスクの高まりから運賃上昇への思惑から買われたようだ。

■セブン&アイ <3382>  1,995.5円  +25 円 (+1.3%)  本日終値

セブン&アイ・ホールディングス<3382>が底堅い。18日の取引終了後、取締役会議長に筆頭独立社外取締役のスティーブン・ヘイズ・デイカス氏が就任する人事を発表した。デイカス氏は米ウォルマート<WMT>などで手腕を発揮し、小売業における豊富なグローバル経験を持つ。5月28日開催予定の定時株主総会後の取締役会における承認をもって、取締役会議長に就任する予定。ガバナンス体制の強化と企業価値の向上を図る方針だ。株式市場はこの決定をポジティブに評価する向きが多く、買いを誘う格好となった。

■サン電子 <6736>  3,070円  +35 円 (+1.2%)  本日終値

サン電子<6736>が5日続伸。この日の午前中、藤商事<6257>から販売中のパチンコ遊技機「P緋弾のアリア~緋緋神降臨~ラッキートリガーVer.」をテーマとしたスマートフォン向け実機シミュレーションアプリの配信を開始したと発表しており、好材料視された。同アプリは、原作で大人気のキャラクター「ネモ」が参戦し、萌え演出が増しているほか、同機種より搭載された新規楽曲2曲「星屑のSky wall」「Secret moon」をBGMモードで視聴することが可能になっているという。

■ウイングアーク1st <4432>  2,562円  +19 円 (+0.8%)  本日終値

ウイングアーク1st<4432>がしっかり。午前10時ごろ、ベトナムの日系企業向けに生産管理システム「EXEX生産管理 for Global」の提供を開始したと発表しており、好材料視された。「EXEX生産管理 for Global」は、システムエグゼ(東京都中央区)の日系企業の海外生産拠点向け生産管理パッケージ「EXEX(エグゼクス)生産管理」にウイングアクの帳票基盤ソリューション「SVF」及びBIダッシュボード「MotionBoard」を標準搭載したシステムで、ノンプログラミングでユーザー自身による帳票フォームの編集が可能になるほか、EXEX生産管理内の業務データをリアルタイムに可視化し、データ分析やレポート出力が可能となるダッシュボード機能が追加されているという。

■アイザワ証券グループ <8708>  1,291円  +7 円 (+0.6%)  本日終値

アイザワ証券グループ<8708>が3日続伸。18日の取引終了後、予想を非開示としていた24年3月期業績について、最終利益が29億7500万円(前の期23億7500万円の赤字)になったようだと発表したことが好感された。株式市場が堅調に推移したことを受けて、株式や投資信託、ラップ商品などの受入手数料や米国株式などのトレーディング損益が大幅に増加した。また、特別利益として投資有価証券売却益を計上したことも寄与した。

■フジテック <6406>  3,647円  +17 円 (+0.5%)  本日終値

フジテック<6406>がしっかり。SMBC日興証券が18日付で投資評価「2」を継続し、目標株価を3300円から3600円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。インドの各種経済指標や人口・都市人口率トレンドが中国のエレベーター産業高成長期に類似していることや、エレベーター需要と連動するハイエンド住宅の供給が足もとで増加していることを踏まえて、25年3月期はインド市場において高成長を維持できると判断。営業利益予想を25年3月期は173億円から183億円へ、26年3月期は191億円から203億円へ引き上げている。

■共英製鋼 <5440>  2,352円  +9 円 (+0.4%)  本日終値

共英製鋼<5440>は後場プラスに転じた。午後1時ごろ、集計中の24年3月期連結業績について、営業利益が従来予想の200億円から210億円(前の期比41.7%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好材料視した買いが下値に入ったようだ。国内鉄鋼事業における製品出荷価格の上昇による売買価格差の拡大などが寄与した。なお、期末配当は従来予想の65円から75円へ引き上げられ、年間配当は90円(前の期80円)となる。

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