株価指数先物【引け後】 リバランスが入りやすいタイミング
大阪6月限
日経225先物 38440 +890 (+2.37%)
TOPIX先物 2710.0 +46.0 (+1.72%)
日経225先物(6月限)は前日比890円高の3万8440円で取引を終了。寄り付きは3万8020円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7915円)を上回り、節目の3万8000円を回復して始まった。直後に付けた3万7990円を安値にロングが強まり、前場中盤にかけて3万8380円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は3万8190円まで軟化する場面も見られたが、前場終盤にかけて再び買い戻され、ランチタイムでは3万8300円~3万8350円辺りで高値保ち合いを継続。現物の後場取引開始直後には3万8400円台にレンジを切り上げ、その後は3万8360円~3万8470円辺りでの推移となり、本日の高値圏で取引を終えた。
米ハイテク株が買われた流れを引き継ぐ形から、東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買い先行で始まり、日経平均型優位の展開となった。また、テスラ<TSLA>が時間外取引で13%超上昇したことも安心感につながったようだ。日経225先物は寄り付き後ほどなくしてボリンジャーバンドの-1σ(3万8270円)を突破し、いったんは達成感が意識されたものの、その後も-1σ水準を上回って推移したことで、ショートカバーを誘う流れになったようだ。
また、東京エレクトロンが本日の高値で終えたほか、昨夕発表した決算内容が嫌気されたニデック <6594> [東証P]は、前場こそ売り優勢の流れだったが、後場は買い戻しが強まり、結局はプラスに浮上し本日の高値圏で終えている。足もとでハイテクセクターの弱い値動きが続いていたこともあり、明日からの日銀の金融政策決定会合や来週4月30日-5月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、リバランスが入りやすいタイミングでもあったようだ。
日経225先物は本日の強いリバウンドにより、週足では13週移動平均線(3万8660円)に接近してきた。同線を捉えてくると前週の大陰線を吸収するトレンドが期待されてきそうだが、日米ともに主要企業の決算発表を控え、引き続きポジションを傾けてくる動きは限られよう。そのため、リバランスが一巡した後は膠着感の強い展開が意識される。
75日線(3万7960円)が支持線として機能するようなら、25日線が位置する3万9220円をターゲットとしたロング優位の動きが期待されよう。そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から3万9250円のレンジを想定する。ただし、-1σはナイトセッションで3万8200円辺りまで下がっており、下向きで推移する-1σを明確に上放れないと、次第に戻り待ち狙いのショートが入りやすくなりそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.18倍に上昇。一時14.21倍まで上げる場面も見られた。日経平均型優位の展開のなか、14.17倍辺りに位置する200日線を上回ってきたが、明日以降、同線を上回って推移するようだと、NTショートを巻き戻す動きを強めてくる可能性がありそうだ。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万1357枚、ソシエテジェネラル証券が1万7293枚、サスケハナ・ホンコンが6180枚、SBI証券が3930枚、バークレイズ証券が3043枚、野村証券が2756枚、ゴールドマン証券が2005枚、ビーオブエー証券が1980枚、日産証券が1946枚、JPモルガン証券が1777枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万7742枚、ソシエテジェネラル証券が1万5865枚、バークレイズ証券が4546枚、モルガンMUFG証券が4058枚、JPモルガン証券が4030枚、ゴールドマン証券が3517枚、サスケハナ・ホンコンが2674枚、ビーオブエー証券が2598枚、野村証券が2003枚、SBI証券が1999枚だった。
株探ニュース