ボーイングが上昇 FCFの赤字が予想ほど膨らまずに安心感=米国株個別
(NY時間09:40)(日本時間22:40)
ボーイング<BA> 172.69(+3.51 +2.07%)
ボーイング<BA>が上昇しており、ダウ平均をサポートしている。取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、民間航空機部門は冴えなかったものの、防衛・宇宙などその他の部門が支え、売上高が予想を上回った。また、1株損益およびフリーキャッシュフロー(FCF)の赤字も予想ほどは膨らまなかった。今回の数字は737-9型機の事故および737型機の出荷減少を反映している。
年内に退任を決めているカルフーンCEOは「工場の手直しを行い、従業員に欠陥の指摘を促し、プロセスの欠陥を特定するためにシステムの速度を落としている。ただ、手をこまねいているわけではない」と従業員に語った。「短期的に厳しい局面にある。納期の短縮は顧客にとっても財務にとっても難しい。しかし、安全性と品質は何よりも優先されるべきものであり、今後もそうあり続けるだろう」とも語った。
737型機の生産は月産38機以下に減速した。これは同社が改良に取り組んでいる間、規制当局によって義務付けられている上限。同社の現金および短期有価証券の残高は年初の160億ドルから75億ドルに減少。まだ100億ドルの融資枠が残っていると同社は述べている。
同社はすでに数週間前に第1四半期に45億ドルのFCFの流出に見舞われると警告していたが、39億ドルに収まっている。その意味では安らぎを与えてくれたようだ。
(1-3月・第1四半期)
・コア1株損益(調整後):-1.13ドル(予想:-1.72ドル)
・売上高:165.7億ドル(予想:162.5億ドル)
民間航空機:46.5億ドル(予想:54.5億ドル)
防衛・宇宙・セキュリティ:69.5億ドル(予想:63.8億ドル)
グローバル・サービス:50.5億ドル(予想:49.8億ドル)
・営業CF:-33.6億ドル(予想:-27.7億ドル)
・FCF(調整後):-39.3億ドル(予想:-44.0億ドル)
・受注残:5290億ドル
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース