【市場反応】米Q1GDP予想以上に減速も価格は加速、ドル乱高下
米商務省が発表した1-3月期国内総生産(GDP)速報値は前期比年率+1.6%となった。伸びは10-12月期+3.4%から予想以上に鈍化し、マイナス成長を記録した22年4-6月期以降で最低となった。消費の弱さが指数を押し下げた。同期個人消費速報値は前期比年率+2.5%。10-12月期+3.3%から伸びが予想以上に鈍化し昨年4-6月期以降で最低。一方、同期コア価格指数は前期比+3.7%と、前期+2.0%から予想以上に伸びが拡大し昨年4-6月期以降で最大となった。
労働省が同時刻に発表した先週分新規失業保険申請件数(4/20)は前週比5000件減の20.7万件と予想外に前回から減少し2カ月ぶり低水準。失業保険継続受給者数(4/13)は178.1万人。前回179.6万人から増加予想に反し減少し、1月来の低水準となった。
米3月卸売在庫速報値は前月比―0.4%と、2月+0.4%から再びマイナスに落ち込み昨年6月来で最低。3月前渡商品貿易収支は-918億ドル。赤字は2月903億ドルから縮小予想に反し拡大し、昨年4月来で最大となった。
1-3月期国内総生産(GDP)の成長や消費が予想以上に鈍化したものの価格が予想以上に加速、また、週次新規失業保険申請件数も引き続き労働市場の強さを証明したため利下げ開始時期予想がさらに先送りされた。
米10年債利回りは4.612%から4.731%へ上昇。強弱まちまちの結果でドルは乱高下。ドル・円は155円33銭へ下落後、155円75銭まで上昇し34年ぶり円安・ドル高を更新。ユーロ・ドルは1.0739ドルへ上昇後、1.0678ドルへ反落した。ポンド・ドルは1.2524ドルへ上昇後、1.2457ドルへ反落した。
【経済指標】
・米・3月卸売在庫速報値:前月比―0.4%(予想:+0.3%、2月:+0.4%←+0.5%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:20.7万件(予想:21.5万件、前回:21.2万)
・米・失業保険継続受給者数:178.1万人(予想:181.4万人、前回:179.6万人←181.2万人)
・米・1-3月期GDP速報値:前期比年率+1.6%(予想:+2.5%、10-12月期:+3.4%)
・米・1-3月期個人消費速報値:前期比年率+2.5%(予想:+3.0%、10-12月期:+3.3%)
・米・3月前渡商品貿易収支:-918億ドル(予想―910億ドル、2月―903億ドル←-918億ドル)
《KY》