株価指数先物【寄り前】 商いは膨らみづらいが、押し目狙いのロング対応に
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38320 +420 (+1.10%)
TOPIX先物 2718.0 +28.5 (+1.05%)
シカゴ日経平均先物 38325 +425
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
29日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。テスラ<TSLA>が、百度との提携で中国での高度運転支援機能の投入に向けた条件を整えたとの報道を受け、15%超の上昇となった。アップル<AAPL>は、投資判断の引き上げのほか、オープンAIとの協議を再開したと報じられたことを手掛かりに買われたことが、投資家のセンチメントを明るくさせた。また、米長期金利の上昇が一服したことも、追い風となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、公益事業が上昇した一方で、メディア、ソフトウエア・サービス、運輸が下落した。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比425円高の3万8325円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比100円高の3万8000円で始まり、直後に付けた3万7700円を安値にリバウンドが強まり、一時3万8400円を回復する場面も見られた。祝日取引では、イスラエルが恒久的な停戦に向けて議論する用意があることを提案した、と米国メディアが報じ、地政学リスクへの警戒が和らいだほか、介入観測から円が乱高下するなか、朝方には3万8750円まで買われた。その後は軟化し、ナイトセッションの時間帯は3万8300円を挟んだ狭いレンジで推移し、3万8320円で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物は26日取引終了後のナイトセッションの開始後ほどなくしてボリンジャーバンドの-1σと75日移動平均線が位置する3万8000円水準を上放れた。祝日取引では一時3万8750円まで買われ、ややイレギュラー的な上昇になった感はあるが、75日線と25日線が位置する3万9000円とのレンジ推移が意識されてきそうだ。
日米ともに主要企業の決算発表が本格化しているほか、国内では連休の谷間で今週は3日間の立ち会いとなるため、商いは膨らみづらい。米国では4月30日~5月1日に開催される米連邦公開市場(FOMC)、5月3日には4月の米雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられやすいだろう。そのため、買い一巡後は膠着感が強まると考えられ、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
また、週足のボリンジャーバンドは収斂してきており、上向きで推移する-1σ(3万7650円)と中心値(13週)が位置する3万8810円によるレンジで推移をみせている。まずは13週線を意識したスタンスになると考えられ、オプション権利行使価格の3万8125円から3万8875円辺りのレンジを想定する。
29日のVIX指数は14.67(前日は15.03)に低下した。4月11日以来の15.00割れで終えており、200日線を割り込み、75日線(14.46)水準まで下げてきた。FOMCや雇用統計などの内容次第では再びショートが強まる可能性はあるが、地政学リスクの後退によって一段の低下となれば、ショートカバーを強めてくる可能性がある。
なお、26日のNT倍率は先物中心限月で14.09倍(前日は14.12倍)だった。22日に付けた13.97倍をボトムに、その後はリバウンドを見せているが、14.17倍辺りに位置する200日線が抵抗線として機能している。米ハイテク株の強い上昇を受けて、いったんは25日線突破からNTショートを巻き戻す動きが強まる展開を想定しておきたい。
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株探ニュース