株価指数先物【寄り前】 -1σ接近なら押し目狙いのロング対応に

市況
2024年5月1日 8時00分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 38090 -380 (-0.98%)

TOPIX先物 2724.5 -22.5 (-0.81%)

シカゴ日経平均先物 38165 -305

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

30日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。NYダウの下落幅は今年最大となった。1-3月の米雇用コスト指数が前期比1.2%上昇となり、市場予想(1.0%程度)を上回る伸びとなった。インフレの高止まりによって、米利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まった。また、4月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は37.9(前月:41.4)と予想(45.0程度)に反して低下したほか、4月の米消費者信頼感指数が97.0(前月:103.1)に低下し、予想(104.0程度)を下回った。

米連邦公開市場委員会(FOMC)、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見を見極めたいとのムードが広がるなか、持ち高調整の売りが加速した。S&P500業種別指数は自動車・同部品のみが上昇し、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、消費者サービス、医薬品・バイオテクノロジー、メディアの弱さが目立った。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比305円安の3万8165円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の3万8490円で始まり、その後は3万8450円~3万8550円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後に3万8590円まで買われる場面も見られた。ただし、その後軟化し下落に転じると、ショートの動きが強まった。3万8200円辺りでいったん下げ止まり、3万8330円辺りまで下落幅を縮めたものの、終盤にかけて再び下げが加速し、3万8090円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。前日の日経225先物はボリンジャーバンドの-1σと75日移動平均線を上放れたが、ナイトセッションでは同水準での攻防となった。75日線は3万8110円、-1σは3万7930円辺りに位置しており、3万8000円辺りでの底堅さを見極めることになりそうだ。ショートが先行する形で始まることになりそうだが、-1σに接近する局面では押し目待ち狙いのロング対応になろう。

前日の日経225先物は570円高と大幅に上昇したが、東京市場は大型連休の谷間であるほか、FOMCの結果待ちとなるなかで、大きくロングに傾いているとは考えづらい。ショート筋もポジションをニュートラルに近づけておきたいところであり、下へのバイアスが強まったとしても、その後のカバーの動きは早そうだ。

そのため、オプション権利行使価格の3万8000円を中心とした、上下の権利行使価格3万7875円から3万8375円のレンジを想定する。3万8000円辺りで短期的なショートを入れたとしても、早めのカバーで対応したい。

30日のVIX指数は15.65(前日は14.67)に上昇した。4月19日につけた21.36をピークに調整を続けており、前日には200日線を割り込み、75日線(14.46)水準まで下げていた。いったんはリバウンドが入りやすい水準であるため、過度なリスク後退には向かわないだろう。FOMC通過後のアク抜けの動きも意識されやすく、ショートカバーを強めてくる可能性はありそうだ。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.00倍(前日は14.09倍)に低下した。一時4月22日以来の14.00倍を下回っている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買われていたが、東証プライムの8割超の銘柄が上昇しており、相対的にTOPIX型優位の展開となった。本日も米ハイテク株の下落が指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となるため、NTショートが優位になるだろう。

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