心理的な節目を目前に押し目を拾う動き【クロージング】

市況
2024年5月1日 16時06分

1日の日経平均は3営業日ぶりに反落。131.61円安の38274.05円(出来高概算16億2000万株)で取引を終えた。前日の米国市場ではインフレ加速への懸念から主要株価指数が下落した。この流れを映して、半導体関連株など値がさ株中心に売りが先行。日経平均は前場終盤に向けて下げ幅を広げ、一時38036.24円まで水準を切り下げた。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果やその後のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見内容を見極めたいと考える向きも多く、売り一巡後は買い戻しなどが入り、下げ渋る動きとなった。

東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1100を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、陸運、水産農林、電気ガスなど5業種が上昇。一方、海運、証券商品先物、石油石炭、ガラス土石など27業種が下落し、空運が変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、レーザーテック<6920>、アドバンテス<6857>、ダイキン<6367>、TDK<6762>、ファナック<6954>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、信越化<4063>、東エレク<8035>が軟調だった。

前日の米国市場は、1-3月期の雇用コスト指数が市場予想を上回る結果となり、長期金利が上昇したことや、コンファレンスボードによる消費者信頼感指数の下振れも嫌気され、主要株価指数は下落。東京市場にも売りが波及し、日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。ただ、好決算を発表したレーザーテックが上伸したほか、同業のアドバンテスにも買いが波及するなど一部の銘柄には値を上げるものが目立った。日経平均は心理的な節目の38000円を割り込まなかったことから押し目を拾う動きが広がり、後場中盤には一時プラスに転じる場面もあった。

投資家の関心はFOMCの結果と、パウエルFRB議長の会見内容になろう。今回FOMCでは、政策金利の据え置きが予想されている。一方、ドットチャートの公表はないため、パウエル氏の発言が最大の関心事となる。足元で米国の経済指標の強さから、タカ派的な見解が示されるのではないかとの見方も出始めている。

《CS》

提供:フィスコ

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