AMDが決算受け下落 ゲーム用半導体の需要が伸び悩む=米国株個別

材料
2024年5月1日 22時51分

(NY時間09:51)(日本時間22:51)

AMD<AMD> 148.55(-9.83 -6.21%)

AMD<AMD>が下落。前日引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を若干上回った。ただ、株価は冴えない反応。第2四半期の売上高見通しがやや物足りない内容だったことが重石となっている模様。ゲーム用半導体の需要が伸び悩んでいる。

同社のゲーム部門の売上は予測を大幅に下回ったが、同社はAIアクセラレータへの取り組みが期待されており、MI300の新製品が今年35億ドルの売上を生み出すと予測している。

スーCEOは声明で「AIの広範な導入により、幅広い市場で大幅なコンピュート需要が高まっており、業界にとって非常にエキサイティングな時期となっている」と述べた。

同社の今回のガイダンスは、インテル<INTC>が先週発表した年前半は需要低迷が続くとの厳しい予測に続くものとなっている。しかし、同社は今四半期も6%台の成長を見込んでおり、インテルのほぼ横ばい予想よりは良い。

インテルと同様、同社も収益の大半をPCとサーバー用マイクロプロセッサーから得ている。かつては堅調だったサーバー市場も、データセンター事業者が予算の多くをエヌビディア<NVDA>のチップにつぎ込んでいるため、最近は需要が低下している。

アナリストからは「AIビジネスへの注目度は依然として高く期待していたことは聞けたが、疑問も残る」といったコメントや、「同社の成長を牽引するのはAIアクセラレーターのMI300と広範なデータセンター部門。同社のビジネスモデルに対する逆風のほとんどは、ゲーム事業と組み込み事業から来ている」といった指摘も聞かれた。

(1-3月・第1四半期)

・1株利益(調整後):0.62ドル(予想:0.61ドル)

・売上高:54.7億ドル(予想:54.5億ドル)

データセンター:23.4億ドル(予想:23.1億ドル)

ゲーミング:9.22億ドル(予想:9.65億ドル)

クライアント:13.7億ドル(予想:12.9億ドル)

エンベデッド:8.46億ドル(予想:9.23億ドル)

・粗利益率(調整後):52%(予想:52%)

・営業利益率(調整後):21.0%(予想:20.8%)

・FCF:3.79億ドル(予想:22.2億ドル)

(4-6月・第2四半期見通し)

・売上高:54~60億ドル(予想:57.2億ドル)

・粗利益率(調整後):約53%(予想:53%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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