ジョンソン&ジョンソンが上昇 110億ドルでの一括和解案を提示=米国株個別
(NY時間13:09)(日本時間02:09)
ジョンソン&ジョンソン<JNJ> 150.85(+6.26 +4.33%)
ジョンソン&ジョンソン(J&J)<JNJ>が上昇。タルク(滑石)を使った同社のベビーパウダーが原因の卵巣がんの集団訴訟で、110億ドルでの一括和解案を提示した。昨年の提示額に21億ドル上乗せし、数千人もの原告に支持を求めている。
本日の同社の発表によると、同社は既存および将来の法的請求をすべて決着することを目指して、子会社に3度目の破産法適用を申請させることに原告の承諾を求めた。同社の子会社は過去に2度、破産法11条の適用申請を試みたが、原告側は補償額が少な過ぎるとして受け入れなかった。
同社が今回プレパッケージ破産と呼ばれる手法を進めている。債権者から事前に十分な支持を取り付ければ破産法11条の適用プロセスをスピードアップできる。破産裁判所では集団訴訟の原告は無担保債権者とみなされる。J&Jが破産法裁判所の判事から承認を得るには、原告の75%から支持を取り付ける必要がある。
この訴訟とは別に、同社はアスベストに汚染されたパウダーが中皮腫という別のがんを発症させたとして起こされた訴訟で、約95%のケースで和解に至った。また、米各州が提起した消費者保護訴訟でも暫定合意に達したと発表した。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース