2日の株式相場見通し=続落、急速な円高受けリスクオフの地合いに
2日の東京株式市場はハイテク株中心に売りに押される展開が予想され、日経平均株価は続落する公算が大きい。前日の米国株市場では主要株価指数が高安まちまちの展開となり、NYダウは小幅反発したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は取引終了間際にマイナス圏に沈み小安く引けている。いずれも取引終盤に急激な上下動をみせた。注目されたFOMCでは事前の予想通り6会合連続の政策金利据え置きを決めたほか、これと合わせて量的引き締め(QT)の減速方針も決定した。会合後のパウエルFRB議長の記者会見では、インフレの沈静化には時間がかかるとの認識を示し早期利下げの可能性を否定する一方、「次の政策金利の変更が利上げになる可能性は低い」と発言し、マーケットには安心感が広がった。NYダウは一時500ドルを超える急騰をみせたが、その後は急速に値を消すなど荒れた値動きをみせている。一方、外国為替市場ではドル売り・円買いの動きが加速、一時1ドル=153円台前半まで円高に振れる波乱含みの展開に。きょうの東京市場ではこの円高が警戒材料となり、ハイテク株など輸出セクター中心に売り優勢の地合いを強いられる可能性が高い。日経平均は為替の動向を横にらみに不安定な値動きを強いられ、3万8000円台を割り込む場面もありそうだ。
1日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比87ドル37セント高の3万7903ドル29セントと反発。ナスダック総合株価指数は同52.341ポイント安の1万5605.481だった。
日程面では、きょうは日銀金融政策決定会合の議事要旨(3月18~19日開催分)、4月のマネタリーベース、4月の消費動向調査など。海外では3月の米貿易収支、3月の米製造業受注など。中国市場は休場。