注目銘柄ダイジェスト(前場):AOKI HD、イビデン、キャスターなど
資生堂<4911>:4269円(-85円)
大幅反落。米国の化粧品大手エスティローダーが決算発表を受けて前日に13%超の急落となっており、国内化粧品大手の同社などにも連想売りが集まっているもよう。エスティローダーの1-3月期決算は増収増益となり、売上高・EPSともに市場予想を上振れる着地となった。ただ、第4四半期が想定以上に落ち込む見通しとなっているもよう。EPSは0.19-0.29ドルのレンジ予想、市場コンセンサスは0.76ドル程度だったとみられる。
タカラトミー<7867>:2687.5円(+177.5円)
大幅反発。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。24年3月期営業利益は従来予想の170億円から185億円、前期比41.0%増に引き上げ。177億円程度のコンセンサスも上回る水準に。1月に続いての上方修正となる形。日本、アジア地域における玩具及び玩具周辺事業が好調に推移のもよう。年間配当金も従来計画の43円から50円に引き上げている。
日本ライフL<7575>:1242円(+82円)
大幅反発。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は109億円で前期比0.5%増となり、従来予想線上での着地に。25年3月期は112億円で同2.8%増と小幅増益予想。決算数値にインパクトは限定的。一方、筆頭株主のエムティ商会の保有株売却意向に対応し、自社株買いの公開買い付けを行うと発表。取得株数は発行済み株式数の7.26%に当たる550万100株が上限、買付価格は1045円としている。また、年間配当金も46円と前期比4円の増配計画。
AOKI HD<8214>:1256円(+149円)
大幅反発。前日に24年3月期の業績・配当予想上方修正を発表している。営業利益は従来予想の130億円から138.5億円、前期比35.3%増に引き上げ。ファッション事業の一般マーケット及びフレッシャーズなどが好調に推移のもよう。修正幅は限定的だが、純利益の上振れに伴い年間配当金も従来計画の40円から50円に引き上げ、前日終値ベースでの配当利回りは4.5%超の水準となり、買いインパクトにつながっているもよう。
イビデン<4062>:5543円(-605円)
大幅反落。前日に24年3月期の決算を発表、営業利益は476億円で前期比34.3%減となり、市場予想を10億円程度下振れ。25年3月期は420億円で同11.7%減の見通しとしており、600億円程度のコンセンサスを大幅に下回っている。従来の中計目標値であった550億円も下回る水準となっている。計画は保守的との見方もあるが、足元では競争激化での売価ダウンなども生じているもよう。
バードマン<7063>:1045円(-66円)
大幅に3日続落。24年6月期第3四半期に約3.50億円の特別損失(貸倒損失)を計上すると発表している。23年9月(開示前に中止決定)、10月28、29日にアジアのアーティストなどが集結する国内最大級の音楽フェスティバルを予定していたが、諸般の事情を鑑み中止したことから出演費や制作費の回収が不可能となったため。業績に与える影響は現在精査中で、精査が終わり次第報告するとしている。直近(2月14日時点)の通期予想は未定。
キャスター<9331>:1392円(+190円)
大幅に反発。マネーフォワード<3994>と正式に資本業務提携契約を締結すると発表している。4月1日に基本合意書を締結すると開示していた。マネーフォワードは市場外での相対取引でキャスターの発行済株式数の20.30%を取得済み。キャスターが展開する経理専門リモートアシスタントサービス「CASTER BIZ accounting」などの事業を拡大するため、マネーフォワードから顧客紹介を行うとともに共同でサービス開発を実施する。
GEI<9212>:499円(+44円)
大幅に5日ぶり反発。24年9月期第2四半期累計(23年10月-24年3月)の営業損益予想を従来の2.49億円の赤字から2.25億円の赤字(前期実績1.62億円の赤字)に上方修正している。環境省の廃棄物等バイオマスを用いたジェット燃料などの社会実装化実証事業や経済産業省のバイオエタノール生産事業に関する調査事業の確定検査と検収が前倒しになったため。通期予想は1.21億円の赤字で据え置いている。
《ST》