NY株式:NYダウは31ドル高、利上げへの懸念が重し
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は31.99ドル高の38,884.26ドル、ナスダックは16.70ポイント安の16,332.55で取引を終了した。
利下げ期待を受けた買いが続き、寄り付き後、小幅上昇。長期金利の低下や企業決算への期待で堅調に推移していたが、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁がインフレ抑制において政策金利が十分に景気抑制的でない可能性に言及し、利上げも除外しない姿勢を示したため利上げへの懸念が再燃し、終盤にかけて失速。ハイテクは下落に転じまちまちで終了した。セクター別では、食・生活必需品小売が上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。
携帯端末のアップル(AAPL)はiPadイベントでの新型発表を好感した買いや、アナリストの投資判断引き上げで上昇した。在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は複数の投資会社が当社買収を検討しているとの報道を受け、上昇。エンターテインメントのウォルト・ディズニー(DIS)は四半期決算で動画配信サービス、ディズニープラスの契約者数が予想を下回ったほか、見通しでも需要の鈍化に言及し、失望感から売られた。
半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)はアップル(AAPL)がデータセンターで人工知能(AI)ソフトウェアを実行するための独自のチップを開発しているとのウォ―ル・ストリート・ジャーナル紙報道を受け、競争激化が警戒され、下落。ソフトウエア開発会社のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)は四半期決算で、通期売上高見通しを上方修正したが市場の期待に満たず、下落。
カジノリゾートを運営するウィン・リゾーツ(WYNN)や配車サービスのリフト(LYFT)は取引終了後に決算を発表。それぞれ1株利益が予想を上回り時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》