10日の株式相場見通し=反発、欧米株高続き買い戻し誘う
10日の東京株式市場は主力株中心に幅広く買い戻す動きが強まり、日経平均株価は大幅反発し3万8000円台半ばまで水準を切り上げる展開も想定される。前日は欧州株市場で主要国の株価指数が上昇基調を継続し、独DAXや英FTSE100はいずれも5連騰で連日の最高値更新とリスクオンの流れが鮮明。注目された英中銀の金融政策委員会の結果は政策金利を据え置いたものの、ベイリーBOE総裁のコメントなどを受け早晩利下げに動くとの見方が強まった。また、米国株市場でも景気敏感株を中心に物色意欲は旺盛でNYダウは7連騰と気を吐いた。この日に発表された週間の新規失業保険申請件数が事前予想を上回り、労働需給の緩和が意識されるなかFRBによる年内利下げへの期待が全体相場を押し上げる格好となっている。投資マインドが強気に傾くなか、ダウは直近7営業日で1500ドル以上も水準を切り上げた。こうした欧米株市場の強い動きを引き継いで、きょうの東京市場でもリスク選好の地合いが予想される。ただ、米株市場ではエヌビディア<NVDA>やマイクロンテクノロジー<MU>など半導体関連株が冴えず、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は反落となったことで、半導体セクターには風向きが悪く、日経平均の上値を重くする可能性もある。
9日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比331ドル37セント高の3万9387ドル76セントと7日続伸。ナスダック総合株価指数は同43.509ポイント高の1万6346.265だった。
日程面では、きょうは株価指数オプション5月物の特別清算指数(オプションSQ)算出日。このほか、3月の家計調査、3月の国際収支、4月の貸出・預金動向、4月の景気ウォッチャー調査など。海外では5月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)、4月の米財政収支など。