【↓】日経平均 大引け| 小反落、日銀の引き締め政策を警戒 (5月13日)
日経平均株価
始値 38211.61
高値 38273.40(11:25)
安値 37969.58(10:18)
大引け 38179.46(前日比 -49.65 、 -0.13% )
売買高 19億7474万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆6093億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は小幅反落、前週末の欧米株高に続けず
2.途中プラス圏に浮上する場面も、戻り売り浴びる
3.日銀の引き締め策転換を警戒し買い手控えムード
4.金利上昇懸念で不動産や建設株への売りが目立つ
5.値上がり銘柄数と値下がり数は800強でほぼ同数に
■東京市場概況
前週末の米国市場では、NYダウは前日比125ドル高と8日続伸した。FRBが年内に利下げに動くとの観測から主力株を中心に買いが優勢となった。
週明けの東京市場では強弱観対立のなか、日経平均株価が前週末終値近辺で方向感なく上下にもみ合う展開となった。一時プラス圏に浮上する場面もあったが、その後軟化し結局安く引けている。
13日の東京市場は、方向感の定まらない展開だったが、日経平均の下値では押し目買いが入る一方、上値では戻り売りに頭を押さえられ狭いゾーンでのもみ合いを強いられた。前週末の欧米株市場が総じて強い動きを示し、欧州では独、仏、英など主要国の株価が揃って史上最高値を更新したほか、米国でもNYダウが8連騰と気を吐き史上最高値を視界に捉えた。しかし、東京市場ではこうした強気優勢の地合いが波及しなかった。日経平均は、前引けは小高く引けたものの後場は再び軟化。日銀がこれまでの大規模緩和策を終了し引き締め策に転じることへの警戒感が買いを手控えさせた。決算を発表した半導体関連の一角が売られたほか、不動産や建設株に大きく値を下げる銘柄が目立った。ただ、小型株の物色意欲は活発で、プライム市場の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数はいずれも800あまりでほぼ同数となっている。
個別では、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>はいずれも売りに押される展開となったほか、トヨタ自動車<7203>が冴えず、東京電力ホールディングス<9501>も値を下げた。三井不動産<8801>も大きく売られた。KOKUSAI ELECTRIC<6525>が安く、SUBARU<7270>も下落した。ミツバ<7280>、パイオラックス<5988>、JCRファーマ<4552>がいずれもストップ安に売り込まれ、クオールホールディングス<3034>、ディア・ライフ<3245>も急落した。
半面、ディスコ<6146>が買われ、TOWA<6315>は急騰を演じた。ソシオネクスト<6526>も高い。三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが頑強、ソフトバンクグループ<9984>も上昇した。任天堂<7974>が堅調、資生堂<4911>も上値を追った。宮越ホールディングス<6620>、ユニプレス<5949>、ノーリツ鋼機<7744>、長野計器<7715>、アシックス<7936>、日本トランスシティ<9310>、メイコー<6787>、東京計器<7721>、日新<9066>、メック<4971>、セントラル硝子<4044>、三井松島ホールディングス<1518>などが軒並みストップ高に買われた。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はKDDI <9433>、オリンパス <7733>、SBG <9984>、ディスコ <6146>、テルモ <4543>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約106円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、セコム <9735>、トヨタ <7203>、ファナック <6954>、三井不 <8801>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約90円。
東証33業種のうち上昇は15業種。上昇率の上位5業種は(1)繊維製品、(2)その他製品、(3)精密機器、(4)空運業、(5)ガラス土石製品。一方、下落率の上位5業種は(1)不動産業、(2)建設業、(3)水産・農林業、(4)金属製品、(5)輸送用機器。
■個別材料株
△ジャパンF <2599> [東証S]
1株1994円のTOB価格にサヤ寄せ。
△ブロメディア <4347> [東証S]
今期は2ケタ増収増益で7円増配へ、自社株買いも発表。
△ユニプレス <5949> [東証P]
25年3月期大幅増配計画をポジティブ視。
△TOWA <6315> [東証P]
今期経常は39%増で3期ぶり最高益、20円増配へ。
△宮越HD <6620> [東証P]
中国当局がWICの実施主体として確認する公示。
△長野計器 <7715> [東証P]
25年3月期営業益予想8%増で4円増配へ。
△ノーリツ鋼機 <7744> [東証P]
24年12月期は一転増益見通しで好感。
△ヨネックス <7906> [東証S]
25年3月期は連続最高益更新見通し。
△アシックス <7936> [東証P]
株式分割や配当増額を好感。
△トランシティ <9310> [東証P]
今期経常は3%増益、前期配当を1円増額・今期は20.5円増配へ
▼パイオラック <5988> [東証P]
今期経常は17%減益へ・1-3月期(4Q)経常は15%減益。
▼ミツバ <7280> [東証P]
25年3月期一転営業減益へ。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)宮越HD <6620>、(2)ユニプレス <5949>、(3)ノーリツ鋼機 <7744>、(4)長野計器 <7715>、(5)TOWA <6315>、(6)アシックス <7936>、(7)トランシティ <9310>、(8)メイコー <6787>、(9)あすか薬HD <4886>、(10)東京計器 <7721>。
値下がり率上位10傑は(1)ミツバ <7280>、(2)パイオラック <5988>、(3)JCRファ <4552>、(4)クオールHD <3034>、(5)ディアライフ <3245>、(6)Ine <4933>、(7)オカアイヨン <6294>、(8)板硝子 <5202>、(9)五洋建 <1893>、(10)日本新薬 <4516>。
【大引け】
日経平均は前日比49.65円(0.13%)安の3万8179.46円。TOPIXは前日比4.13(0.15%)安の2724.08。出来高は概算で19億7474万株。東証プライムの値上がり銘柄数は808、値下がり銘柄数は807となった。東証グロース250指数は650.60ポイント(0.37ポイント高)。
[2024年5月13日]
株探ニュース