株価指数先物【引け後】 トレンドが出やすいタイミング

市況
2024年5月14日 18時52分

大阪6月限

日経225先物 38310 +190 (+0.49%)

TOPIX先物 2728.5 +9.0 (+0.33%)

日経225先物(6月限)は前日比190円高の3万8310円で取引を終了。寄り付きは3万8280円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8185円)を上回り、買い優勢で始まった。その後もリバウンド基調を強め、現物の寄り付き後ほどなくして一時3万8490円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は前場中盤にかけて軟化し、3万8140円まで上げ幅を縮めた。ランチタイムで下落に転じると、後場の取引開始直後には3万8080円まで下げた。ただし、3万8000円接近では押し目待ち狙いのロングが意識されたほか、ショートカバーを誘う形で後場中盤にはプラス圏を回復。小幅な値動きではあったが、終盤にかけてもカバーの動きが優勢となった。

米国市場の流れを受けて半導体株の一角に買いが入ったこともあり、日経225先物はナイトセッションで付けた高値(3万8230円)を上回って始まった。その後は抵抗線として意識される25日移動平均線を捉えたことで、ショートカバーを誘う形になったようだ。前場中盤にかけて上げ幅を縮めており、同線をキープできなかったほか、75日線も下回ったことで短期的なロングの解消が前引けにかけて入ったようである。

ただし、3万8000円近辺では押し目狙いのロングが入りやすく、米インフレ指標の発表を控えるなか、後場はショートカバーが優勢となり、75日線に接近する形で終えた。75日線近辺で踏ん張りをみせる一方で25日線に上値を抑えられる形状であるが、両線の乖離は20円程度まで縮小してきている。4月の米卸売物価指数(PPI)の結果を受けた米国市場の影響を受けやすいとみらる。

15日の米消費者物価指数(CPI)の結果待ちとなる可能性はあるが、PPIの結果で概ね織り込むことが考えられ、先回り的なトレードが入りやすいだろう。リバウンド基調を強めてくるようだと、25日、75日線のデッドクロスを回避してくる展開が意識される半面、両線が抵抗線として機能する状況となれば、ボリンジャーバンドの-1σが位置する3万7710円辺りが射程に入ろう。25日線を明確に突破する局面では、+1σが位置する3万9120円がターゲットになりそうだ。

また、本日は日銀が国債の買い入れオペを減額したことから、日本の長期金利が上昇する場面も見られた。これを受けて円相場は1ドル=155円台半ばとやや円高に振れたものの、その後は再び1ドル=156円台半ばと円安に振れている。日銀の金融政策正常化への思惑から短期的なトレードの影響を受けやすいだろうが、その後のカバー狙いのスタンスになろう。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.04倍に上昇した。14.00倍処で底固めの動きをみせており、PPI、CPIを無難に通過してくると、NTショートを巻き戻す動きが入る可能性がある。ただし、方向性としては下向きで推移しているため、200日線が位置する14.15倍辺りを捉えられないと、戻りの場面ではNTショートの組成に向かわせそうだ。

手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万4758枚、ソシエテジェネラル証券が1万3794枚、サスケハナ・ホンコンが4950枚、SBI証券が2750枚、野村証券が1933枚、バークレイズ証券が1781枚、日産証券が1579枚、JPモルガン証券が1315枚、ビーオブエー証券が1284枚、ゴールドマン証券が1187枚だった。

TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万0822枚、ソシエテジェネラル証券が1万4679枚、モルガンMUFG証券が4652枚、バークレイズ証券が4177枚、JPモルガン証券が3799枚、サスケハナ・ホンコンが2974枚、ビーオブエー証券が2661枚、ゴールドマン証券が2517枚、野村証券が1087枚、UBS証券が729枚だった。

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