ホーム・デポ、6四半期連続の減収 決算は問題なく既定路線を変えるものではないとの指摘も=米国株個別
(NY時間09:41)(日本時間22:41)
ホーム・デポ<HD> 342.27(+1.31 +0.38%)
ホーム・デポ<HD>が取引開始前に2-4月期決算(第1四半期)を発表し、既存店売上高が予想以上の減収となったほか、米国の既存店売上高も予想以上の減収となった。住宅市場の低迷と高額商品の需要減の中で、売上高は6四半期連続の減収となっている。デッカーCEOは声明で「特定の大型裁量事業が引き続き軟調であったことと、春のスタートが遅れたことが響いた」と述べた。
インフレと高金利が住宅需要を阻害しているため、小売業者の売上は減少している。消費者はパンデミック時に急いだリフォームや模様替えを控え、必需品を優先している状況。弱い需要に対抗するために同社は法人の専門顧客を獲得しようと取り組んでいる。同社は3月に屋根材を販売するSRSディストリビューション社を約182.5億ドルで買収すると発表した。ガイダンスではその影響を反映しない通期見通しを据え置いていた。
アナリストは「決算は問題なく既定路線を変えるようなものではない」と評している。「1株利益の上振れは税率が予想を下回ったことによるもので、売上高も未達という質の低い内容とった。通常であれば株価上昇の材料とはならない。しかし、現実的には投資家は見方をそれほど変える必要はないだろうし、現在の利下げシナリオは株価に上昇圧力をかけ続けるはずだ」と述べている。
株価は前日終値付近で売買が交錯している。
(2-4月・第1四半期)
・既存店売上高:-2.8%(予想:-2.2%)
米国:-3.2%(予想:-2.3%)
・1株利益:3.63ドル(予想:3.60ドル)
・売上高:364.2億ドル(予想:366.6億ドル)
・顧客単価:-1.3%
・商品在庫:224.2億ドル(予想:234.6億ドル)
(25年度通期見通し)
・既存店売上高:約1%減を維持(予想:-0.9%)
・売上高:約1%増
・営業利益率:14.1%(予想:14.1%)
・1株利益:約1%増
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース