オプティム---24年3月期は2ケタ増収増益、モバイルマネジメントサービス・X-Techサービスともに順調に伸長
オプティム<3694>は15日、2024年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比10.4%増の102.43億円、営業利益が同10.9%増の19.40億円、経常利益が同12.8%増の18.44億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同21.7%増の11.71億円となった。売上高および営業利益が過去最高を達成した。
「X-Tech(クロステック)サービス」におけるアグリテックについては、ドローンを活用した、水稲栽培を行う圃場別にデジタル解析を実施し、適期の防除を可能とする「ピンポイントタイム散布」サービスの導入が、全国の水稲生産者及び農業団体へ急速に広がっている。マーケティングDXについては、「OPTiM Digital Experience」プラットフォームの提供を中心に取り組んでいる。新しい展開として、デジタルを活用した誰もが暮らしやすい地域・地方を実現する「自治体向けスーパーアプリ・プラットフォーム」を提供開始した。自治体が提供するあらゆるサービスや情報を、ひとつのアプリ、IDを通じて住民の皆様へ提供するためのプラットフォームとなっている。本プラットフォームは、「佐賀市公式スーパーアプリ」にて活用されており、提供から9ヵ月間で約38,000ダウンロードを達成し、佐賀市民有効浸透率約3割と新しいデジタル行政インフラとして認識が広がっている。デジタルコンストラクションについては、スマホ3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」のライセンス契約数が順調に増加した。これは、好評な「OPTiM Geo Scan」の基本機能に加え、長距離での高精度な3次元測量を誰でも簡単に実現する「OPTiM Geo Scan Advance」などの、「OPTiM Geo Scan」関連サービスを利用することで、従来の測量に必要だった高額で専門的な測量機器をスマートフォンで代替できることや、図面作成や数量計算などの業務に必要なアウトプットの作成までスマートフォンで完結できることから、土木測量や災害被災現場の測量など幅広いシーンで活用された結果としている。オフィスDXについては、AIを活用した契約書管理サービス「OPTiM Contract」及び文書管理サービス「OPTiM電子帳簿保存」のバージョンアップを継続的に実施している。ユーザーの利便性が向上した結果、大幅にライセンス数が増加している。映像管理DXについては、クラウドAI映像解析サービス「OPTiM AI Camera」をさまざまな顧客に提供している。一例として、福岡市及び北九州市へも提供を開始した。役所における窓口の混雑状況を可視化し、市民サービスの向上や業務効率化に貢献している。デジタルヘルスについては、遠隔診療サービス展開を強化するとともに、メディカロイドの手術支援ロボットシステム「hinotoriTMサージカルロボットシステム」のネットワークサポートシステム「MINS」の取り組みが、継続的に成長している。
「モバイルマネジメントサービス」では、「Optimal Biz」に関して、より効率的・効果的な環境整備を行い、モバイル端末がさらに浸透する中、多様化、深化する顧客ニーズへの対応を実現できるような体制づくりを実施した。これらの施策の結果、「Optimal Biz」については、市場の成長とあわせて、順調にライセンス数も増加している。
「その他サービス」については、「Optimal Remote」や「タブホ」のライセンス売上が計画どおりに推移している。
2025年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比10.3%増の113.00億円、営業利益が同0.5%増の19.50億円、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、同社グループが支配していない関連会社の損益について、合理的な見積りが困難であることから、具体的な予想数値の開示は行っていない。
《AS》