16日の米国市場ダイジェスト:NYダウは38ドル高安、高値達成感に利益確定売り
■NY株式:NYダウは38ドル高安、高値達成感に利益確定売り
米国株式市場は反落。ダウ平均は38.62ドル安の39,869.38ドル、ナスダックは44.07ポイント安の16,698.32で取引を終了した。
早期の利下げ期待を受けた買いが続き、寄り付き後、上昇。ダウは初の4万ドル台を達成も、その後、高値達成感に利益確定売りにおされ伸び悩んだ。4月消費者物価指数(CPI)の結果にもかかわらず連邦準備制度理事会(FRB)高官が依然、当面、高金利維持を支持する慎重姿勢を再表明したため長期金利の上昇を受けてハイテクは売りに転じた。終盤にかけ、ダウもプラス圏を維持できず相場は下落で終了。セクター別では、食・生活必需品小売や不動産管理・開発が上昇した一方、耐久消費財・アパレルが下落した。
ディスカウント小売のウォルマート(WMT)は四半期決算で売上の大幅増加や見通し上方修正が好感され、上昇。損害保険会社のチャブ(CB)は著名投資家バフェット氏が運営するバークシャー・ハサウェイ(BRK)が同社株保有を明らかにし、買われた。半導体メーカーのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)はリサーチ会社が買い推奨リストで同業エヌビディア(NVDA)を除外し、同社を加えたため、上昇。エヌビディア(NVDA)は、下落した。同業インテル(INTC)もアナリストの投資判断引き上げで上昇。農機具メーカーのディア(DE)は需要の減少で通期の業績見通しを引き下げ、下落。
ビデオゲームメーカーのテイクツー・インタラクティブ・ソフトウエア(TTWO)は取引終了後に四半期決算を発表。予想外の1株損失を発表したほか、期待されていたゲームの販売が25年秋に延期されたことから見通しが予想を下回り、時間外取引で下落している。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:FRB高官は引き続き利下げに慎重、ドル売り後退
16日のニューヨーク外為市場でドル・円は154円60銭へ弱含んだのち155円53銭まで上昇し、155円41銭で引けた。4月輸入物価指数が予想外に伸びが拡大したほか住宅着工件数も増加、失業保険申請件数も減少さらに、米クリーブランド連銀のメスター総裁がより長期にわたり高金利を維持する方針を支持、インフレ動向次第では追加引き締めも除外しない考えを示し長期金利上昇に伴いドル買いが再開した。
ユーロ・ドルは1.0854ドルまで下落後、1.0875ドルまで反発し1.0867ドルで引けた。ラトビア中銀のカザークス総裁が経済が見通し通り展開した場合、6月に利下げ開始する可能性を示唆したためユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、168円10銭から168円90銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2643ドルまで下落後、1.2680ドルまで上昇。ドル・スイスは0.9024フランから0.9063フランまで上昇した。
■NY原油:続伸で79.23ドル、一時79.85ドルまで値上がり
NY原油先物6月限は反発(NYMEX原油6月限終値:79.23 ↑0.60)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比+0.60ドルの79.23ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは78.20ドル-79.85ドル。ロンドン市場で78.20ドルまで売られたが、米国市場の前半にかけて79.85ドルまで反発。需給ひっ迫の可能性は残されており、ポジション調整に絡んだ買いが入ったようだ。通常取引終了後の時間外取引では79ドル台前半で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 39.22ドル +0.31ドル(+0.79%)
モルガン・スタンレー(MS) 99.58ドル -0.94ドル(-0.93%)
ゴールドマン・サックス(GS)464.52ドル -1.57ドル(-0.33%)
インテル(INTC) 32.03ドル +0.76ドル(+2.43%)
アップル(AAPL) 189.84ドル +0.12ドル(+0.06%)
アルファベット(GOOG) 175.43ドル +1.55ドル(+0.89%)
メタ(META) 473.23ドル -8.31ドル(-1.72%)
キャタピラー(CAT) 350.72ドル -9.32ドル(-2.58%)
アルコア(AA) 40.15ドル +0.11ドル(+0.27%)
ウォルマート(WMT) 64.01ドル +4.18ドル(+6.98%)
《ST》