話題株ピックアップ【夕刊】(1):住友鉱、QPS研究所、ソシオネクス
■東北新社 <2329> 1,444円 +300 円 (+26.2%) ストップ高 本日終値
東北新社<2329>が反発。前週末17日の取引終了後に発表した25年3月期連結業績予想で、最終利益を50億9800万円(前期比26.8%増)と大幅増益を見込むことが好感された。メディアセグメントでスター・チャンネルを連結から除外した影響や他の関連チャンネルで契約世帯数減少の継続が想定されるため、売上高460億4500万円(前期比12.8%減)、営業利益21億6300万円(同19.2%減)と営業減益を見込むが、前期に発生した投資事業組合の運用損の減少や、スター・チャンネル株式譲渡に伴う特別利益の計上により、最終利益は大幅増益となる見通しだ。なお、24年3月期決算は、売上高528億1900万円(前の期比5.5%減)、営業利益26億7800万円(同36.3%減)、純利益40億2100万円(同28.3%増)だった。
■C&Fロジ <9099> 4,500円 +700 円 (+18.4%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
C&Fロジホールディングス<9099>がストップ高に買われ、年初来高値を更新した。日本経済新聞電子版が17日の取引終了後、「佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(HD)が同業のC&Fロジホールディングスの買収に乗り出すことが17日、わかった」と報じた。C&FロジにはAZ-COM丸和ホールディングス<9090>が買収を目指してTOB(株式公開買い付け)を実施しているが、SGホールディングス<9143>は現在の株価にプレミアムをつけてTOBを実施する方針と伝えている。報道を受けてC&Fロジは「候補者にSGホールディングスが含まれていることは事実」とするコメントを発表。開示すべき事実を決定した場合、速やかに公表するとした。TOB価格が引き上げられるとの思惑をもとにした買いがC&Fロジに集まっている。
■日東富士製粉 <2003> 6,000円 +770 円 (+14.7%) 本日終値
日東富士製粉<2003>が急騰。午後1時ごろ、27年3月期に純利益45億円(24年3月期42億3800万円)を目指す中期経営計画を発表しており、好材料視された。既存事業の量的拡大・質的向上を図るとともに、海外事業の拡大及び自立化や新規事業領域につながる成長投資などを実施する予定で、稼ぐDX化の推進なども行うという。また配当方針も、累進配当を継続的に実施することにより利益還元を一層強化する方針に見直し、それに伴い25年3月期の配当予想を中間71円・期末118円の年189円から中間・期末各140円の年280円に増額修正しており、あわせて買い材料視されている。
■住友金属鉱山 <5713> 5,488円 +393 円 (+7.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
住友金属鉱山<5713>や三菱マテリアル<5711>が大幅高となるなど、非鉄株の上げが目立つ。前週末17日の米ニューヨーク商品取引所(COMEX)において、金先物相場は中心限月が前日比で1%を超す上昇となるなど、強い動きを見せた。前週に発表された米4月の消費者物価指数(CPI)でインフレの鈍化傾向が示されたことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内利下げ観測が強まるなか、金利が付かない金に対しては投資家による資金流入期待が膨らんでいる状況となっている。銀や銅の先物相場も水準を切り上げる動きとなっており、非鉄株への買いを誘う要因となったようだ。東証の業種別指数で「非鉄金属」は上昇率で一時トップとなっている。
■QPS研究所 <5595> 3,175円 +201 円 (+6.8%) 本日終値
QPS研究所<5595>が急反発。17日の取引終了後、4月8日に打ち上げられた小型SAR衛星QPS-SAR7号機「ツクヨミ-2」によって取得した初画像(ファーストライト)を公開したと発表しており、好感された。QPS-SAR7号機は、同社にとってQPS-SAR5号機に続く2機目の傾斜軌道への投入実績となる、商用小型SAR衛星。初画像(ファーストライト)の取得によって、画像取得に必要な基本的な機能が正常に動作していることが確認できたとしており、25年5月期第1四半期中には定常運用を開始し画像販売を開始する見込みとしている。
■ソシオネクスト <6526> 4,600円 +286 円 (+6.6%) 本日終値
ソシオネクスト<6526>が3日ぶりに反発。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を4600円から5400円に引き上げた。24年3月期の連結営業利益は前の期比63.6%増の355億1000万円だったが、25年3月期の同利益は前期比24.0%減の270億円と減益が予想されている。ただ、今期の為替前提が1ドル=130円と実勢レートとかけ離れており、為替要因だけでも大幅な増益要因となると指摘。更に、同社は確度の高い案件のみを予想に織り込む傾向がある、としている。同証券では今期の同利益は360億円(前期比1%増)への上振れを見込み、26年3月期は420億円への増益を予想している。
■日本製鋼所 <5631> 4,713円 +257 円 (+5.8%) 本日終値
日本製鋼所<5631>が4日続伸。約14年ぶりの高値圏を突き進んでいる。10日に発表した24年3月期連結決算は売上高が前の期比5.8%増の2525億100万円、営業利益が同30.1%増の180億1400万円だった。販売価格の改善効果が寄与した。続く25年3月期の売上高は前期比4.9%増の2650億円、営業利益は同11.0%増の200億円、配当予想は前期比15円増の74円を見込んだ。これを評価した買いが続いている。
■神戸製鋼所 <5406> 2,000円 +89 円 (+4.7%) 本日終値
神戸製鋼所<5406>が大幅続伸。午前10時ごろ、27年3月期までの中期経営計画を発表しており、好材料視された。素材系事業で「稼ぐ力の強化」に重点的に取り組み、グローバルで収益性を向上させるほか、機械系事業で外部環境変化をビジネスチャンスとした「成長追求」を図るという。また、カーボンニュートラル(CN)対応投資として3000億円程度の投資を行うなど前中計で取り組んだCNへの挑戦を更に進めるとしており、これらの施策により、31年3月期に売上高3兆円(24年3月期2兆5431億円)、経常利益2000億円(同1609億2300万円)、ROIC8%(投下資本利益率、24年3月期6.7%)を安定的に確保できる「未来に挑戦できる事業体」を目指すとしている。
■インフォマート <2492> 314円 +13 円 (+4.3%) 本日終値
インフォマート<2492>が高い。同社はきょう午前11時ごろ、自社の「BtoBプラットフォーム 受発注」が、総合ホテルチェーン「ルートインホテルズ」を運営するルートインジャパン(東京都品川区)に採用されたことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。「BtoBプラットフォーム 受発注」は、外食・給食・ホテルなどと、その取引先である卸・メーカーとの間の受発注・請求業務が行えるクラウドサービス。日々の受発注から請求処理までをデジタル化し、計数管理を一元化することで、双方の業務効率化、時間短縮、コスト削減、生産性向上が実現できるという。
■INPEX <1605> 2,456円 +99 円 (+4.2%) 本日終値
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が堅調。17日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比0.83ドル高の1バレル=80.06ドルに上昇した。17日に発表された中国4月鉱工業生産が市場予想を上回るなど中国景気回復期待が膨らんだほか、米国向けも堅調な需要が見込めるとの見方が強まった。また、イランのライシ大統領らを乗せたヘリコプターが19日に事故に遭ったと伝わったことに関しては、詳細が分かっておらず消化難で原油先物相場への影響は限定的となっている。
株探ニュース