NY株式:NYダウは201ドル安、高金利の長期化を警戒
米国株式市場は反落。ダウ平均は201.95ドル安の39,671.04ドル、ナスダックは31.09 ポイント安の16,801.54で取引を終了した。
連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨や半導体エヌビディア(NVDA)の決算発表を控え、様子見気配が強まり、小動きで寄り付いた。連邦準備制度理事会(FRB)が公表した前回開催分のFOMC議事要旨では、政策金利を一段と長期にわたり高水準で維持する姿勢が再表明されたほか、必要であれば追加引き締めを支持する参加者もいたことが明らかになり、利下げ期待の後退で売りに拍車がかかった。ナスダックは過去最高値付近からの利益確定売りに押されたがエヌビディア決算への期待が根強く、終盤にかけて下げ幅を縮小し終了。セクター別では、電気通信サービスが小幅上昇した一方、自動車・自動車部品が下落した。
衣料品小売のTJX(TJX)は第1四半期決算で1株利益が予想を上回ったほか、通期見通しの上方修正が好感され、上昇。バイオのモデルナ(MRNA)や製薬会社のファイザー(PFE)は鳥インフルエンザのヒトへの感染が報じられ、ワクチン需要増加の思惑に買われた。ペット向け健康・ウェルネス会社のぺトコ・ヘルス・アンド・ウェルネス(WOOF)は第1四半期決算で損失が予想程拡大せず、さらに、最高経営責任者(CEO)が黒字転換の軌道にあると楽観的見解を示し、安心感に買われた。
ディスカウント小売りのターゲット(TGT)は第1四半期決算で既存店売上高の4四半期連続減少を発表し、失望感に売られた。ヨガアパレルのルルレモン(LULU)は、最高プロダクト責任者(CPO)退社とプロダクト、ブランドチームの再編を発表し、警戒感に大幅下落。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は欧州の4月販売が15カ月ぶり低水準に落ち込み、下落した。
半導体エヌビディア(NVDA)は取引終了後に第1四半期決算を発表。1株利益やデータセンター売上高、第2四半期の見通しが軒並み予想を上回ったほか、1株を10株にする株式分割や増配計画を発表し、時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》