ハイテク株が日経平均をけん引する可能性/オープニングコメント

市況
2024年5月23日 8時35分

23日の日本株市場は、買い一巡後は膠着感の強い相場展開が続きそうである。22日の米国市場は、NYダウが201ドル安、ナスダックは31ポイント安だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した前回開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、政策金利を一段と長期にわたり高水準で維持する姿勢のほか、必要であれば追加引き締めを支持する参加者もいたことが明らかになり、利下げ期待の後退で売りが広がった。シカゴ日経225先物は大阪比15円高の38635円。円相場は1ドル156円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。米国市場の下落は重荷となるものの、FOMC議事要旨については足もとで当局者によるインフレを警戒する発言が相次いでいたこともあり、織り込み済みであろう。改めて嫌気売りに向かわせる展開にはなりづらいと考えられる。一方で、注目されていたエヌビディアの決算は、1株利益や売上高、第2四半期の見通しが軒並み予想を上回ったほか、1株を10株にする株式分割や増配計画を発表し、時間外取引で大きく買われている。

日経225先物はナイトセッションで一時38460円まで売られる場面も見られたが、エヌビディアの決算を受け、終盤には38800円まで買われている。先物にサヤ寄せする形から指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する可能性が高く、売り方の買い戻しの動きも強まりそうである。昨日の日経平均株価は支持線として意識されていた75日線を下回ったものの、同水準からのリバウンドを見せてくることになろう。

もっとも、買い一巡後はエヌビディアの決算を受けた米国市場の反応を見極めたいとする模様眺めムードが強まる可能性はある。そのため、買い一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。物色としては、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>などの値がさハイテク株のほか、前日に日経平均株価を支えていたソフトバンクグループ<9984>の動向に注目。また、日銀の金融政策正常化への思惑がくすぶるなか、メガバンクの動向にも関心が集まりそうである。

《AK》

提供:フィスコ

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