ダウ平均は続落 エヌビディアの決算でIT・ハイテク株は上昇=米国株前半
NY株式23日(NY時間12:29)(日本時間01:29)
ダウ平均 39420.30(-250.74 -0.63%)
ナスダック 16943.40(+141.86 +0.84%)
CME日経平均先物 38870(大証終比:-230 -0.59%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。下げ幅は一時300ドルを超えた。前日引け後に発表したエヌビディア<NVDA>の決算がIT・ハイテク株中心に市場のムードを高め、ナスダックは上昇しているものの、オールドエコノミーが採用銘柄に多いダウ平均は下落。こちらのほうはインフレとFRBの利下げ期待の後退を気にしているようだ。
この日発表の5月調査の米PMIが強い内容となったことがきっかけとなっている。米国債利回りも上昇し、株式市場を圧迫している模様。米PMIは5月上旬の米企業活動が過去2年間で最も速いペースで加速したことが示唆され、仕入価格も9月以来の2番目の高水準に上昇し、販売価格指数も上昇していた。インフレの粘着性を示唆する内容でもあり、FRBが高金利を長期化させる理由を与える。
前日のFOMC議事録で市場にタカ派な雰囲気が広がる中、予想を上回る米PMIに敏感に反応したようだ。今後も米インフレが期待ほど鈍化せず、年内のFRBの利下げ期待が更に後退するのではとの警戒感が徐々に広がっている可能性もありそうだ。短期金融市場では、年内2回の利下げから徐々に1回の可能性にシフトし出している。
一方、エヌビディアのほうは株価が1000ドル台に上昇している。同社の2-4月期決算(第1四半期)は1株利益、売上高が予想を上回ったほか、AIチップを扱うデータセンター部門の売上高も226億ドルと予想を上回った。第2四半期の売上高見通しも予想を上回っている。増配と株式分割も発表。今回も強気な決算を発表した。
アナリストからは「同社は大きな期待に直面しながらも、再びステップアップし結果を出した。データセンターの売上は好調でガイダンスも印象的だった。高いハードルを再びクリアした」との評価が出ている。
コンサートプロモーターのライブ・ネーション・エンタテインメント<LYV>が下落。米司法省と複数の州で構成するグループが、チケットマスターによるコンサートチケット販売の独占的支配に関連する反トラスト法違反で同社を提訴した。
アンダーアーマー<UAA>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げた。より明確な改善の兆しを待ちたいとしている。
VANSやノースフェイスなどのブランドを所有するVF<VFC>が下落。前日引け後に1-3月期決算(第4四半期)を発表し、1株損益が予想外の赤字となったことや、売上高も予想を下回り、7四半期連続の減収となった。
デジタル医療プラットフォームのグッドRx<GDRX>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の8ドルから10ドルに引き上げた。
化粧品のelfビューティー<ELF>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、通期のガイダンスは保守的な見通しを示したものの、アナリストは概ね好意的に受け止めている。
ライブ・ネーション<LYV> 94.83(-6.57 -6.48%)
アンダーアーマー<UAA> 6.80(-0.16 -2.23%)
VF<VFC> 11.91(-0.43 -3.45%)
グッドRx<GDRX> 7.41(+0.21 +2.92%)
elfビューティー<ELF> 188.50(+32.87 +21.12%)
アップル<AAPL> 189.49(-1.41 -0.74%)
マイクロソフト<MSFT> 432.02(+1.50 +0.35%)
アマゾン<AMZN> 183.77(+0.64 +0.35%)
アルファベットC<GOOG> 177.54(-0.46 -0.26%)
テスラ<TSLA> 177.80(-2.32 -1.29%)
メタ<META> 470.94(+3.16 +0.68%)
AMD<AMD> 163.95(-1.57 -0.95%)
エヌビディア<NVDA> 1050.83(+101.33 +10.67%)
イーライリリー<LLY> 817.21(+14.30 +1.78%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース