米株安も自律反発狙いの動きに/オープニングコメント

市況
2024年5月31日 8時32分

31日の日本株市場は、自律反発が意識されるものの、米株安や米経済指標の発表を控え、こう着感の強い相場展開になりそうだ。30日の米国市場は、NYダウが330ドル安、ナスダックは183ポイント安だった。セールスフォースの弱い決算を嫌気した売りが重荷となった。また、NY連銀のダドリー前総裁の見解を受け、一部で追加利上げを警戒した売りも強まった。1-3月期国内総生産(GDP)が予想通り下方修正されたほか、個人消費も弱く、翌日発表を控えるPCE価格指数を警戒した流れのなか、終日軟調な推移となった。シカゴ日経225先物は大阪比230円高の38230円。円相場は1ドル156円80銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションでは38110円で終えている。米国市場の下落影響が警戒されるものの、NYダウの押し下げた一因であるセールスフォースについては、前日の時点で織り込まれている。前日の日経平均株価は一時37617円まで下落し、ボリンジャーバンドの-2σまで一気に下げたこともあり、自律反発狙いの買いも入りやすいところであろう。

もっとも、PCE価格指数の発表を控えていることから、積極的な売買は限られると考えられる。そのため、まずは38000円水準での底固めを意識した押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。昨日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱さが目立っていたが、連日で高値を更新していたエヌビディアが下落していることもあり、自律反発の域は脱せないだろう。

ヘッジ対応からPBR1倍割れなどTOPIX型への物色に向かいやすいと考えられる。昨日のNT倍率(日経平均÷TOPIX)は13.95倍と1月9日以来の14.00倍を下回って終えた。いったんはリバランスの動きが入ってもおかしくない水準と考えられるものの、6月半ばには米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、引き続き金利動向にらみの展開のなか、NT倍率の低下傾向が意識されやすいと考えられる。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.