注目銘柄ダイジェスト(前場):タカキュー、CYBOZU、関ペイントなど
タカキュー<8166>:103円(+15円)
大幅続伸。「継続企業の前提に関する注記」の記載解消を発表している。23年2月期において純資産が19億円以上のマイナスとなっていたことで、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していたが、第三者割当による増資や取引金融機関よる債務免除などが実行されたことで、25年2月期第1四半期において債務超過を解消し、財務基盤の確立が図られるものとしている。買い安心感が高まる展開となっているようだ。
名鉄<9048>:1798円(-200円)
大幅続落。2033年満期ユーロ円CB250億円、2034年満期ユーロ円CB250億円の発行を発表している。転換価額は前者が2098円でアップ率は5.01%、後者が2058円でアップ率は3.00%となる。トータルでの潜在株式の比率は12.2%となり、売り材料とされているようだ。調達資金の使途は、鉄道関連投資に約70億円、不動産関連投資に約230億円、残りは社債及び借入金の返済資金に充当するようだ。
CYBOZU<4776>:1699円(+173円)
大幅反発。24年11月1日より、「キントーン」、クラウドサービス版「サイボウズ Office」、「ガルーン」、「メールワイズ」の各サービスの価格体系を改定すると発表している。現時点の契約状況をもとに計算した場合、月2-4億円程度売上増加につながると見込んでいるようだ。収益増加への大きな寄与が期待される状況となっているもよう。また、7月8日より、大規模導入の顧客を対象に、キントーンの新規コース「ワイドコース」を開始とも発表。
関ペイント<4613>:2581.5円(+279円)
大幅続伸。発行済み株式数の19.01%に当たる4000万株、800億円を上限とした自己株式の取得実施を発表している。取得期間は5月31日から25年5月30日まで。約150億円は立会外取引での取得を予定しているもよう。資本効率の向上、株主還元の拡充を図ることを取得目的としており、取得した自己株式は消却を予定のようだ。大規模な自社株買いによる需給面での好影響、1株当たりの価値向上が意識される展開に。
フジHD<4676>:1743円(+97円)
大幅反発。米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが、MBOを要求する書簡を送ったことがわかったと伝わっている。日本の放送法で外国人投資家が放送会社の20%以上の株式を取得できないため、ダルトンが20%、残りをPEや経営陣・社員などが取得することを提案のもよう。現在ダルトンでは共同保有含めて6.55%の株式を保有している。本日はTBSやテレビ朝日など他のメディア株も連想感から買い優勢の展開に。
AHCグループ<7083>:1351円(+109円)
大幅に反発。神奈川県立保健福祉大学発ベンチャーのパパゲーノ(東京都渋谷区)と資本業務提携すると発表している。第三者割当増資でパパゲーノ株5000株(総額0.10億円)を引き受けるほか、主要株主から計1000株を取得する。株式譲渡実行日は6月7日で、AHCグループの保有比率は10.9%になる予定。提携により、福祉事業所のIT活用による効率化や多様なニーズに対応した事業所の開発、DX推進によるガバナンス体制の整備・構築を図る。
ACSL<6232>:846円(+41円)
大幅に続伸。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した経済安全保障重要技術育成プログラムでの研究開発構想「小型無人機の自律制御・分散制御技術(研究開発項目(1))」の委託先として採択されたと発表している。事業規模は1億円以内。まずは自律制御・分散制御に係るソフトウェアを搭載する小型無人機のハードウェア開発に向けたフィジビリティスタディー(実現可能性調査)に着手する。
LAホールディングス<2986>:4245円(+135円)
大幅に4日ぶり反発。15万株(7.50億円)を上限として自社株買いを実施すると発表している。発行済株式総数(自社株を除く)に対する割合は2.4%。取得期間は31日から8月30日まで。株主還元及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的。自社株買いが好感されていることに加え、前日までの続落を受けて値頃感があることも買いにつながっているようだ。
《ST》