話題株ピックアップ【夕刊】(1):関西ペ、サイボウズ、フジHD
■トーエネック <1946> 5,880円 +750 円 (+14.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
トーエネック<1946>が高い。30日の取引終了後、9月30日を基準日として1対5の株式分割を実施すると発表。これを好感した買いが入った。
■関西ペイント <4613> 2,620円 +317.5 円 (+13.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
関西ペイント<4613>は急騰。同社は30日の取引終了後、取得総数4000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の19.01%)、取得総額800億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。資本効率の向上に向けた取り組みと株主還元姿勢を好感した買いが入ったようだ。取得期間は31日から2025年5月30日まで。立会取引市場とともに自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)を通じて買い付けを行う。ToSTNeT─3による買い付けは約150億円を予定。取得した自社株は消却する方針という。
■サイボウズ <4776> 1,722円 +196 円 (+12.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
サイボウズ<4776>が急騰。同社はグループウェアやノーコードを強みとする業務改善プラットフォームなどクラウドサービスを展開する。30日取引終了後にクラウドサービスの価格体系の改定(料金引き上げ)を発表、これによる収益押し上げ効果が期待されるほか、全社・大規模導入向けkintone(キントーン)「ワイドコース」を7月8日から開始することを発表しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。
■フジHD <4676> 1,784円 +138 円 (+8.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
フジ・メディア・ホールディングス<4676>が急反発した。30日の取引終了後、日本経済新聞電子版は「アクティビスト(物言う株主)として知られる米投資ファンド、ダルトン・インベストメンツが30日、メディア大手フジ・メディア・ホールディングス(HD)にMBO(経営陣が参加する買収)を要求する書簡を送ったことがわかった」と報じた。ダルトンが20%、残りをプライベート・エクイティファンドや経営陣・社員などが取得することを提案したという。報道を材料視した買いが入ったようだ。フジHDの時価総額は足もとで4000億円を上回る水準。日経電子版は、保有不動産の証券化や持ち合い株の売却によってMBOに向けた資金を調達することも提案したと伝えている。
■チャームケア <6062> 1,546円 +97 円 (+6.7%) 本日終値
チャーム・ケア・コーポレーション<6062>が大幅続伸。30日の取引終了後、事業用資産である介護付有料老人ホーム「チャームプレミア京都烏丸六角」の建物(借地権付建物)を売却すると発表。それに伴い、24年6月期第4四半期に固定資産売却益約11億円を特別利益として計上すると発表したことが好感された。なお、業績予想には一定程度織り込み済みで、業績予想に与える影響は軽微としている。
■IHI <7013> 4,048円 +219 円 (+5.7%) 本日終値
IHI<7013>が3日ぶりに反発。午前11時ごろ、子会社IHIエアロスペースと兼松<8020>が、「商用宇宙ステーション用ドッキング機構」を米シエラ・スペース社へ提供することで合意したと発表しており、好材料視された。パッシブドッキング機構は、シエラ・スペース社が開発する宇宙往還機「ドリームチェイサー」などをはじめとした宇宙機が、宇宙ステーションと確実で安全なドッキングを実現するために宇宙ステーションに搭載される重要な機器。IHIエアロスペースが開発中のパッシブドッキング機構は、国際標準ドッキング機構のIDSSに準拠し、シンプルでありながらも汎用性が高く、高い信頼性を目指しているという。
■東邦ガス <9533> 4,124円 +207 円 (+5.3%) 本日終値
東邦ガス<9533>が急騰し、年初来高値を更新した。同社が31日に公表した定時株主総会の招集通知において、大株主の項目に野村絢氏の名前が記載されていた。アクティビスト(物言う株主)の村上世彰氏の長女とみられ、これを思惑視した買いが集まったようだ。野村氏の持ち株比率は2.06%。前年の招集通知の大株主の項目に野村氏の名前の記載はなかった。今年の定時株主総会は6月25日に開く予定。
■NTN <6472> 320円 +15.2 円 (+5.0%) 本日終値
NTN<6472>が続伸。午後1時30分ごろ、27年3月期に売上高8300億円(24年3月期8362億8500万円)、営業利益500億円(同281億4900万円)を目指す中期経営計画を発表したことが好感された。アフターマーケットビジネスの拡大を図るほか、軸受OEMビジネスの利益改善、電動化対応商品の開発と適用基準・設計基準の見直しによる市場競争力の強化などに取り組むとしている。
■G-7ホールディングス <7508> 1,586円 +70 円 (+4.6%) 本日終値
G-7ホールディングス<7508>が続急伸し、年初来高値を更新した。SMBC日興証券が30日、GセブンHDの目標株価を1900円から2300円に引き上げた。投資評価は「1」を継続する。GセブンHDは「オートバックス」や「業務スーパー」のフランチャイズを展開している。消費者の節約が進んだ場合、同社の事業に追い風となる可能性があると指摘。空白部である都市部での展開加速にも期待する。同証券はGセブンHDの26年3月期の営業利益予想をこれまでの76億円から81億円に増額修正した。
■エスリード <8877> 4,125円 +165 円 (+4.2%) 本日終値
エスリード<8877>が後場一段高。同社はきょう午後1時ごろ、兵庫県西宮市でヘルスケア関連施設開発を目的とした事業用地を取得したと発表。今後も既存のマンション事業だけでなく、新たな事業領域に積極的に挑戦するとしており、これが買い手掛かりとなったようだ。
株探ニュース