4日の株式相場見通し=反落、米株高安まちまちで目先利食い誘発
4日の東京株式市場は強弱観対立のなかも、主力銘柄を中心に利益確定売り優勢の地合いとなりそうだ。前日の欧州株市場では英FTSE100は小安かったものの、独DAXなど主要国の株価が総じて上昇した。今週行われるECB理事会で利下げが行われる可能性が高く、これを拠りどころに投資家のセンチメントが強気に傾いている。しかし、米国株市場では主要株価指数が高安まちまちの展開で、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発した一方、NYダウは前日に急伸をみせた反動で売り圧力に押され反落となった。ここダウとナスダック指数がちぐはぐな値動きとなっている。この日は午前中に発表された5月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が事前の市場コンセンサスを下回った。また、4月の米建設支出も予想に反し前月比で減少したことで、米景気の底堅さに対する信頼感が揺らいでいる。週末7日に5月の米雇用統計発表を控えていることもあり、ポジション調整の売りが表面化した。ただ、個別ではエヌビディア<NVDA>が5%近い上昇を示したことで、ハイテク系グロース株に追い風となり、ナスダック指数は頑強な値動きとなっている。東京市場では前日に日経平均が前週末に続き430円あまりの大幅高を示し、2営業日合計で870円近く水準を切り上げており、きょうは米株市場の動きを受けて、リスクオンの反動が出やすいところ。3万8000円台半ばから後半の推移が想定される。
3日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比115ドル29セント安の3万8571ドル03セントと反落。ナスダック総合株価指数は同93.655ポイント高の1万6828.670だった。
日程面では、5月のマネタリーベース、10年物国債の入札、5月の財政資金民間収支など。海外ではインド下院の総選挙の開票、4月の米雇用動態調査(JOLTS)、4月の米製造業受注など。