3日の米国市場ダイジェスト:NYダウは115ドル安、ハイテクが下支え
■NY株式:NYダウは115ドル安、ハイテクが下支え
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は115.29ドル安の38,571.03ドル、ナスダックは93.65ポイント高の16,828.67で取引を終了した。
5月ISM製造業景況指数が予想外に悪化したほか支払い価格も下落し利下げ期待に買われ、寄り付き後、上昇。その後、ダウは景気減速懸念が台頭し、売りに転じ、終日軟調に推移した。一方、ナスダックは半導体のエヌビディアの回復や金利先安観を受けた買いに底堅く推移し相場を支え、まちまちで終了。セクター別では、半導体・同製造装置、医薬品・バイオテクが上昇した一方、エネルギーが下落した。
半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)はフアン最高経営責任者(CEO)が台北国際コンピューター見本市(COMPUTEX)の基調講演で次世代人工知能(AI)チップのプラットフォーム「Rubin」を発表し、上昇。家電量販チェーンのベスト・バイ(BBY)はアナリストが同社の投資判断を2段階引き上げ、上昇した。ゲーム販売のゲームストップ(GME)はミーム株ブームの仕掛け人といわれるギル氏がソーシャルメディアのレディットで同社株の大量保有を示唆したことを背景とした短期投機家の買いに上昇。音楽配信のスポティファイ・テクノロジー(SPOT)は国内サービスの値上げを発表し増収期待に買われた。
廃棄物管理会社のウエイスト・マネジメント(WM)は医療廃棄物処理会社のステリサイクル(SRCL)の72億ドル規模の買収を発表し、下落。ステリサイクル(SRCL)は上昇。コンピューターメーカーのデル・テクノロジーズ(DELL)や地中海料理のファーストカジュアルレストランチェーンCava(CAVA) はアナリストが投資判断を引下げ売られた。ビールメーカーのボストン・ビア(SAM)はサントリーが同社に対する買収協議報道を否定したため、失望売りが先行。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は14.31から13まで低下した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米5月ISM製造業景況指数は予想外の低下、年内利下げ観測強まる
3日のニューヨーク外為市場でドル・円は156円94銭から155円95銭まで下落し、156円15銭で引けた。5月ISM製造業景況指数が予想外に低下したほか、4月建設支出も2カ月連続のマイナスに落ち込み年内の利下げ観測が強まり、金利低下に連れドル売りが加速した。
ユーロ・ドルは1.0840ドルから1.0902ドルまで上昇し、1.0901ドルで引けた。ユーロ・円は、169円72銭まで下落後、170円32銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2725ドルから1.2806ドルまで上昇。ドル・スイスは0.9020フランから0.8951フランまで下落した。
■NY原油:続落で74.22ドル、一時74ドルを下回る
NY原油先物7月限は続落(NYMEX原油7月限終値:74.22 ↓2.77)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比-2.77ドルの74.22ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは73.98ドル-77.52ドル。アジア市場で77.52ドルまで買われたが、米経済指標の悪化を受けて需要減少の思惑が浮上し、調整売りが拡大した。一時73.987ドルまで一段安となり、通常取引終了後の時間外取引では主に74ドル近辺で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 39.88ドル -0.11ドル(-0.27%)
モルガン・スタンレー(MS) 97.41ドル -0.43ドル(-0.43%)
ゴールドマン・サックス(GS)454.98ドル -1.54ドル(-0.33%)
インテル(INTC) 30.29ドル -0.56ドル(-1.81%)
アップル(AAPL) 194.03ドル +1.78ドル(+0.92%)
アルファベット(GOOG) 174.42ドル +0.46ドル(+0.26%)
メタ(META) 477.49ドル +10.66ドル(+2.28%)
キャタピラー(CAT) 331.36ドル -7.16ドル(-2.11%)
アルコア(AA) 44.01ドル -0.26ドル(-0.58%)
ウォルマート(WMT) 65.82ドル +0.06ドル(+0.09%)
《ST》