4日の米国市場ダイジェスト:NYダウは140ドル高、早期の利下げ期待再燃
■NY株式:NYダウは140ドル高、早期の利下げ期待再燃
米国株式市場は上昇。ダウ平均は140.26ドル高の38,711.29ドル、ナスダックは28.38ポイント高の16,857.05で取引を終了した。
景気や金利を巡る不透明感に、寄り付き後、まちまち。そののち発表されたJOLT求人件数が予想を下回り9月の利下げ期待が再燃すると、相場は上昇に転じた。ナスダックは利益確定売りと、金利低下に伴う買いが交錯したが終盤にかけ、半導体のエヌビディア(NVDA)が一段高となるに連れて上昇。相場は上げ幅を拡大し、終了した。セクター別では、電気通信サービスが上昇した一方、素材・銀行が下落。
クルーズ船運航のカーニバル(CCL)はアナリストの投資判断引き上げで上昇。パーソナルケアのバス・アンド・ボディワークス(BBWI)は第2四半期の見通しが弱く、売られた。ゲーム販売のゲームストップ(GME)はネット証券イー・トレードが個人投資家に対するミーム株仕掛け人とされるギル氏による自社プラットフォームの利用を禁じることを検討しているとの報道や、証券取引委員会(SEC)も株価操作の疑いで調査する可能性などの報道受けて、下落。
電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はマスク最高経営責任者(CEO)がテスラ用に確保するはずだったエヌビディアの人工知能(AI)チップをソーシャルメディアのXやxAIに納入するよう指示したとの報道を嫌気し、下落した。
サイバーセキュリティ製品のサービス会社、クラウドストライク(CRWD)は取引終了後に四半期決算を発表。一部見通しが懸念され、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米労働市場減速で年内利下げ観測強まる
4日のニューヨーク外為市場でドル・円は155円25銭から154円55銭まで下落し、154円84銭で引けた。4月JOLT求人件数が予想以上に減少したため早期の利下げ観測が強まり、金利低下に伴うドル売りが優勢となった。また、日銀の国債購入減額するとの思惑を受けた円買いが継続。
ユーロ・ドルは1.0860ドルから1.0888ドルまで上昇し、1.0879ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)の積極的な利下げ観測を受けたユーロ売りが後退。ユーロ・円は、168円09銭から168円69銭まで上昇。日銀の金融政策修正の思惑を受けた円買いが一服した。ポンド・ドルは1.2759ドルから1.2797ドルまで上昇。ドル・スイスは0.8937フランから0.8885フランまで下落した。
■NY原油:続落で73.25ドル、ロンドン市場で72.48ドルまで値下がり
NY原油先物7月限は続落(NYMEX原油7月限終値:73.25 ↓0.97)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比-0.97ドルの73.25ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは72.48ドル-74.13ドル。アジア市場で74.13ドルまで買われたが、供給不安は一段と緩和されており、ロンドン市場で調整売りが続いた。一時72.48ドルまで一段安となった。ただ、米国市場では押し目買いが観測され73.69ドルまで戻した。通常取引終了後の時間外取引では主に73ドル台前半で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 39.68ドル -0.20ドル(-0.50%)
モルガン・スタンレー(MS) 96.58ドル -0.83ドル(-0.85%)
ゴールドマン・サックス(GS)455.30ドル +0.32ドル(+0.07%)
インテル(INTC) 30.03ドル -0.26ドル(-0.85%)
アップル(AAPL) 194.35ドル +0.32ドル(+0.16%)
アルファベット(GOOG) 175.13ドル +0.71ドル(+0.40%)
メタ(META) 476.99ドル -0.50ドル(-0.10%)
キャタピラー(CAT) 327.57ドル -3.79ドル(-1.14%)
アルコア(AA) 42.01ドル -2.00ドル(-4.54%)
ウォルマート(WMT) 66.60ドル +0.78ドル(+1.18%)
《ST》